森谷吉博、恥ずかしながら帰ってまいりました。

森谷吉博33歳、アンディ・サワーがK-1MAX韓国予選のスーパーファイトに出場する為、初めて韓国の地を踏んだ越境ツバメでございます。
なかなかに慌しく、あまり観光などは出来なかったものの、向こうの食べ物には至極心を奪われた鼠年・双子座のB型男でございます。

まぁ大仰なことを言ってみてもですな、飛行機でたったの2時間ちょっとの散歩道ですから。車もそれほど走ってねくてバスは一日一度来るような田舎から比べたら、全然近いわけです。
今回は、アンディの滞在中のスケジュール管理・調整に加え、会長のお供という重大な任務もある為、チケットやパスポートの管理だの飛行機の席の位置だの向こうでの連絡先だの帰りの段取りだの、把握しておかなきゃいけないこと満載で胃がキリキリしてくるわけです。

さて、色んな意味でドキドキしながら大韓航空機へと乗り込み、いざ成田空港を出発。
ほどなく出てきた機内食は、なぜか寿司のようなモノ。
なんか硬ったいの。
まぁ寿司といってもサーモンとエビと、さも中に何かが入ってそうなタワラ状のただの米の塊・・・・・・に、ハムとカマボコ。ってナンダそれ。ナニその組み合わせ。
しかも付属の飲み物がオレンジジュースって、一体何と合わせろと言うんだろうか。

なんて言ってる間に韓国釜山へと到着でございます。
♪き~ぃいみのしらぁなぁい~、い~こくのまぁ~ちで~♪
ヨンピルを口ずさみながらゲートを出ますと、現地イベントスタッフの方々と共に、我がシュートボクシングのOBで現在ソウルにて事業をされている信田さん(昨年末、K-1とPRIDEの両方を見るつもりが、手違いで片一方のSky-TVへの加入をし忘れてしまった奥さんに腹を立てて食卓を引っくり返した九州男児)が、出迎えにいらしてくれておりました。
送迎車へと乗り込み、小一時間ばかり走って到着した先は、至って豪華なホテルでございました。

そこで、日本にいる間からアンディのビザや航空券の手配など、色々と細かなやり取りをしてくれていたキムさん(♀/女性)と改めてご挨拶。
そして、滞在中の会長や自分の通訳を担当してくれるキムさん(♂/男性)とも名刺交換。
そこに、アンディらの英語通訳をしてくれるキムさん(♂/男性)が現れたので、お互いに自己紹介。
この時点でキムさん率100%。

部屋に荷物を置き、我々よりも一足先に到着していたアンディの部屋を訪ねると、どうやら寝ていた様子で、まるでメトロン星人のような顔をして暗闇から表れました。

実はアンディ、来韓する直前の4日間ばかりを風邪による発熱と下痢に見舞われ、全く練習も出来ずに病床に伏せていたのでございます。
もはやキャンセルも已む無しといった状況の中、「3日間で治して試合はするから」といって必死に療養し、ようやっと熱を下げて韓国入りしたアンディ。体重を増やさないように食事も押さえていたらしく、体力もかなり落ちている様子でした。

思えば翌朝10時が公開計量。
「今何キロ?」
「多分2kg位オーバーしてるかも」
ん~・・・それは辛い。

朝、計量会場へ向かうべくドアをノックするも部屋には居らず、別の部屋のトレーナーに確認すると、どうやらまだサウナで粘っているらしいとのこと。
とても嫌な予感がする・・・

と、そこに戻ってきたアンディ。
完璧に弱った顔で「夕べ落ちなかったから、朝6時からジョギングしてサウナにも行ってるのに落ちない」と言うではありませんか。
取り合えず計量場所まで連れて行き、予備計量をさせてみると、71.2kg・・・・ん~・・・ん?
K-1公式審判員の大成さん(飲み方がとても体育会系な大誠塾・塾長)に断りを入れて再度サウナへLet’s GO!
一時間後・・・憔悴しきった顔でカラカラに干からびて出てきたアンディ。
普段ならいいものの、なんせ病み上がりだもんで「もしこれでダメだったら・・・」と心配したのですが、最計量を本当にギリギリの所でクリア。
長らく待って頂いた大成さんには感謝しきりでございます。

安堵の表情で、手渡したバナナやらオレンジジュースを口にするアンディでしたが、体力の落ちた状態で無理矢理汗をかいた体に冷たいものを流し込んだせいか、笑顔のままガタガタ震え始めたのにはビビリました。チャッキーかと思いました。

しばしの休憩後、前日発見した韓国料理屋さんでスープなどを摂って体を温め、かなり元気を回復してきたアンディの目に飛び込んできたのは、近くのホテルの看板に書いてあるCASINOの6文字。
明日の試合に備えて体を休めなさいってのに聴いちゃいない様子で、それどころか彼のキャベツ人形のような目ン玉はその輝きを増すばかり。
ほっといたら自分で行っちゃったりしそうなので、一緒にブラブラと歩いてCASINOがある場所へと向かい、場内を眺めるだけ眺めさせて「明日明日!」と宥めて連れ帰り、いざ会長との夕食でございます。

先の信田さん(とても可愛らしい韓国の奥様を持つSB韓国特班員)がセットして下さったそのお店は、地元の方々にも人気の焼肉店。肉の種類によって、それぞれ炭の温度を変えたプルコギ鍋を使って食すわけですが、肉の味を色々と楽しめる美味しいお店でした。

ところが、さすが人気店らしく大分忙しそうな店内。
オンドルでポカポカになった床に座り、飲み物を聞かれたアンディがオレンジジュースを注文すると、
『無い』と店員のオバさん。
「え?」と目をシパたかせる我々を置き去りにしたまま何処かヘと消え去り、プルコギ鍋を運んで来たと思ったらまたすぐにいなくなってしまう慌しいオバさん。
ようやく注文を取りに来たので一通り肉を注文して、韓国料理の楽しみの一つでもあるスープがあるかを信田さんの奥さんに聞いてもらうと、また『無い』とオバさん。
「あ、無いんだ・・」と言うか言わないかのうちに既に消えていて居ないなと思ったら、今度は沢山の突き出しを運んできて“ドンッ!!”とオレンジジュースのペットボトルを置いていくではないですか。
どうやら店にないのをわざわざ何処かのお店まで行って買って来てくれたらしく、「有り難いですね」と話していると御礼を言う間もなく既に姿をくらましているオバさん。
その後も、「ゴマの葉とかサンチュありますか?」
『無い』。
「キムチありますか?」
『ご飯セットにしか無い』
と、かなり無い無い尽くしのチャカポコチャだったものの、プルコギ鍋の鉄板を変える頻度だけは異様に高く、何を置いても鉄板だけは激しく交換してくれるのでした。
まぁゴチャゴチャ言わんと、とにかく肉を食え!!というお店なのだということなのでしょう。
そう思って食べたら、実に美味しゅうございました。

帰りしな、上野でいうアメ横のようなところを歩いておりますと、よく縁日で見かけるようなゲーム屋台を開いてるオッサンを発見。
店の様子を見ると、あまりやる人もいないのでしょう。
そんな閑散としていたオッサンの店に挑んだ我々日本&オランダ連合軍。
ダーツを持てばことごとく風船を破壊、バスケットボールを持てば容易くゴールを奪い、矢を引けばルーレット盤の高得点を射抜くで、奇襲攻撃を食らって完全に面食らったオッサンは、苦虫を噛み潰したような表情でそれぞれに景品を手渡すと“アッチ行け”のポーズ。
我々は勝ったのだ。

さて、試合当日。満員の観客で賑わっている会場を見渡しまして、K-1というものが、いかに韓国の人々の間に浸透してるのかってことに関心しました。
肝心のアンディはといいますと、全く危なげない形で勝利はしたものの、KOに拘りすぎて、ちょっと突っ込み気味の試合展開で3ラウンドを終えてしまった感じ。
確かに、強烈なアッパーやら飛びヒザなんかを直撃されても、必死に持ち堪えて向かってくる相手の選手は驚くほどのタフネスでしたが、なんせアンディが気負い過ぎでした。
最終ラウンド前のインターバル時も「いや~彼は凄いタフだ。一体何食べてるんだ?」と、冗談を言うほどの余裕はあったのですが、結局空回りして仕留め切れず。
まぁ試合後は結構落ち込んでたし、4月5日からの本戦前に向けていい刺激になったと思います。
K-1MAX韓国予選トーナメントは、やはり人気実力共に高かったイム・チビンが優勝。
KOも多く、大会は非情に盛り上がっておりましたよ~。
随分長くなったので今日はこの辺でさようなら。
アニョハセヨー


<今日のラーメン>
ラーメン二郎@三田本店 http://www.geocities.co.jp/Foodpia-Olive/3433/
「二郎はラーメンではなくて、ラーメン二郎と言う食べ物だ」という言葉がある通り、もはやラーメンとは言えない様相を呈しておりますなココは。たまにね、あるじゃないですか。どうにも乱暴なものが食べたくなる時。そんな時は二郎なわけです。もやしとキャベツを茹でたドッサリ野菜、そして醤油味なんだろうけど、もうなんでもいい感じになってる背脂どっちゃりのギタギタスープ、ゴワッとした食感で租借するのも一苦労の太縮れ麺。まさに“山盛り”というに相応しいボリューム感と、胸焼け覚悟でかっ込む脂がウリの二郎ですが、中毒性があって無性に食べたくなるんですな~これが。
お店は、「ドカヤサイカラカラのマシマシでフリフリ」なんて呪文のようなモノを唱え、山となった野菜の上にトウガラシや摺りニンニクをブチ撒け、その周囲を枕木のようなチャーシューで取り囲んで、更に茹で卵などを強引にネジ込んだ、いつ麺に辿り着くとも知れないその小宇宙に顔を突っ込んでワシワシ貪り食っている、いわゆる“ジロリアン”達で溢れかえっておりますが、絶対に食い切れないので、始めは黙って「ラーメン小」にしておきましょう。ちなみに、都内には割りと沢山の二郎が存在しておりますが、この三田店と目黒店以外で、納得行く二郎を食べたことはありませんので参考まで。