3.25『NEO ΟΡΘΡΟΖ Series2st 』 詳報

メイン後、リング上で健闘を誓い合う宍戸と安廣

 3月25日、『SHOOT BOXING 2006 NEO ΟΡΘΡΟΖ Series 2nd』が後楽園ホールで開催され、11月3日の『S-cup』(両国国技館)出場争いをかけた選手たちが白熱の試合を展開した。
 前回大会に引き続きメインを務める宍戸大樹は、K-1 MAXにも出場しているマルフィオ・カノレッティと対戦。土井広之を破り、アンディ・サワーを苦しめた実績を持つカノレッティは、初回からパワフルなパンチを繰り出していく。対する宍戸は持ち前のスピードとフットワークでカノレッティの強打をかいくぐりながら、ミドルとローで着実にダメージを与えていく。宍戸の放つパンチの連打で、カノレッティは鼻から出血するが、凄まじいまでの勢いで宍戸にパンチを振るい続ける。一発のパンチが命とりになりかねない状況の中、宍戸は鬼の形相で前進し、パンチからキックへの巧みなコンビネーションで攻勢。両者の気持ちが会場にも伝わり、場内からは大きな歓声が沸き上がる。息をもつかせぬ熱戦の末、終始試合をコントロールし、圧倒的な手数を繰り出した宍戸が判定3-0で勝利した。
 試合後、マイクを持った宍戸は、5月大会で正道会館の安廣一哉と対戦することを発表。熱戦の興奮が冷めやらない後楽園ホールにさらに大きな声援が沸き起こった。
 イム・チビンを始めとする強豪がひしめく韓国からは、成長著しいキム・パン・スーとムエタイ世界大会金メダルを獲得したキム・ヨンジョンが参戦し、土井広之と緒形健一に牙を剥いた。積極的に前へ出てパンチを繰り出すパン・スーにキラーローを放ち続ける土井。さらに前蹴りでうまく距離を取りながら、左ミドルやハイを散りばめパン・スーを翻弄する。土井のミドルをガードするパンスーのひじは真っ赤に腫れ上がり、さらに執拗なロー攻撃は確実に右足にダメージを与えていく。しかし、パン・スーは前に出ることをあきらめない。強引にパンチで攻め込み、土井にプレッシャーをかけていく。強い気持ちで向かってくるパン・スーの後ろに回り込みチョークスリーパーをしかける土井。極まらないながらも、土井はこれでキャッチポイント1を獲得。完全に試合を手中に収め、パン・スーを3-0の判定で下した。
 前大会で試合が急きょキャンセルとなった緒形は、2試合分の闘志を剥きだしにしてキム・ヨンジョンと対戦。素早いパンチの連打を見舞っていく緒形に、ヨンジュンもパンチ、キックを返す一進一退の攻防が続いていく。緒形はプレッシャーをかけコーナーに追い込み、パンチを連打。驚異的な打たれ強さで耐えるヨンジュンだったが、ついに4R、セコンドがタオルを投入。緒形は試合後「自分は『S-cup』に忘れ物をしているので、心を込めて、魂を込めて闘っていきます」とコメント。人生最大の勝負へ向けての意気込みを新たにした。
 Sフェザー級王者の及川知浩は、11ヶ月ぶりにSBのリングに登場。竹村健二と対戦した。前蹴りでうまく距離を取り及川を前に入れさせない竹村。ローをまともに受け、劣勢に立たされた及川だが、竹村の一瞬のスキをつきストレートをヒット、ダウンを奪う。さらに右ヒジで額をカットすると、そこでドクターストップがかかる。SB王者としての意地を見せる及川が見事逆転TKO勝ちを果たした。 

■宍戸のコメント
「一発一発が危険な相手だったんで5Rが長かったです。自分が試合を優勢に進めているとは感じたんですが、それでも一発入れば分からなくなりそうで。自分でもハラハラしながら試合をしてました。パワーでは劣るので自分の持っている武器を総動員しました。今日に関しては言えばローキックだったんですが、詰めの甘さがまた少し出てしまったと反省しています。ただ、前回よりは進歩できたと思っています。前の試合では気持ちの上で伝えられなかったというか、お客さんの心に残るものは見せられなかったと思うんですが、今回は強いパンチをもらってもあきらめずに前に出れたっていう、自分が一番大事にしている部分を見せられたと思うんで。
安廣選手に関しては、リングに上がるだけで華やぐ、華のある選手だと思います。しっかりした実績、実力もありますし。今日、試合が決定したことを聞いた時、『望むところだ』と思いましたし、お客さんとしても見たいカードなんじゃないかと思います。試合が終わったばかりですけど、また、自分の中で燃え上がってきました。日本人同士は国際戦とはまた違った意味あいがあって、自分にとっても団体にとってもお互いにいいことだと思うんで。歴史に残るような最高の試合をしたいと思います」


〈RESULTS〉
第10試合/メインイベント エキスパートクラスルール3分×5R
○宍戸大樹(シーザージム)VSマルフイオ・カノレッティ(ブラジル/Sit Master Roney)×
※判定3-0

第9試合/エキスパートクラスルール3分×5R
○土井広之(シーザージム)VSキム・パン・スー(韓国/ソウル・ジョンムジム)×
※判定3-0(土井は4Rにフロントチョークでキャッチポイント1獲得)

第8試合/エキスパートクラスルール3分×5R
緒形健一(シーザージム)VSキム・ヨンジョン(韓国/チョンアン・チョンムジム)
※4R1分35秒、TKO(パンチ連打でセコンドからタオル投入)

第7試合/エキスパートクラスルール3分×5R
○及川知浩(龍生塾) VS竹村健二(名古屋JKF)×
※3R2分49秒、TKO(出血によるドクターストップ)

第6試合/エキスパートクラス特別ルール3分×3R
○石川剛司(シーザージム)VS 梅下湧暉(湘南ジム)×
※判定3-0(石川は1R、前方への投げでシュートポイント1を2度獲得。梅下は2Rに右ヒジ打ちでダウン)

第5試合/エキスパートクラス特別ルール3分×3R
○ファティカート・クロスフェニックス(クロスフェニックス)VS金井健治(ライトニングジム)×
※1R1分11秒、TKO(出血によるドクターストップ)

第4試合/フレッシュマンクラスルール3分×3R
○えなりのりゆき(シーザージム)VS 江口光治(チームドラゴン)×
※判定3-0(2R、えなりは後方への投げでシュートポイント2獲得)

第3試合/スターティングクラスルール2分×3R
○西脇恵一(チームドラゴン)VS 岸谷直紀(シーザージム)×
※2R2分39秒、TKO(スリーノックダウン)

第2試合/スターティングクラスルール2分×3R
○中西卓也(大阪ジム)VS センカン大和(湘南ジム)×
※判定3-0(1R、2Rに中西は前方への投げでそれぞれシュートポイント1獲得)

第1試合/スターティングクラスルール2分×3R
○中森保貴(シーザージム)VS岩崎晃久(大村ジム)×
※判定3-0(1R、中森は前方への投げでシュートポイント1獲得)