『SHOOT BOXING WORLD TOURNAMENT S-cup2008』 大会速報

11月24日、さいたまスーパーアリーナにて、シュートボクシング最大のイベントである『SHOOT BOXING WORLD TOURNAMENT S-cup』が開催された。


世界各国から強豪が集結したトーナメントだけに、一回戦から激闘の連続。緒形健一は対戦予定だったブライアン・ロアニューの欠場により練習パートナーでもある金井健治と対戦。試合前は複雑な思いを吐露していたが、いざ試合が始まると情けを捨て、強烈なパンチでKO。準決勝ではルイス・アゼレードにダウンを奪われる絶体絶命のピンチの中、果敢に打ち合いを挑み逆転KOに成功する。この緒形の鬼神のごとき強さに、場内は総立ちの大興奮。


一方のブロックから決勝に勝ち上がったのは、過去二度の優勝を誇るアンディ・サワーだ。サワーは一回戦でエドウィン・キバスを難なくKOに下すと、準決勝でも宍戸大樹を判定で振り切り、決勝へ。しかしサワーの強打を数えきれないほど被弾し、KO寸前に追い込まれながら最後まで反撃を続けた宍戸の闘いも強いインパクトを残した。
そして迎えた決勝戦。前回の『S-cup』で緒形に負けているサワーは序盤、やや慎重になったというものの左のパンチ、蹴りを緒形のボディに集中。普段はめったに見せないバックキックまで繰り出してダウンを奪取し、最後は3ノックダウンで勝利を収めた。


王座奪還に成功したサワーはセコンドに肩車されながらガッツポーズを繰り返し、喜びを爆発させる。今年のK-1 MAXで準決勝敗退していただけに、王座返り咲きへの執念は凄まじかった。同時に全力を使い果たし、力尽きるようにマットに大の字になった緒形の姿も感動を呼んだ。過去最高にメンバーのレベルが高いと言われた今回の『S-cup』は、内容面でも過去最高のものとなった。

 

またワンマッチでは風香が市井舞との女子プロレスラー対決を延長判定の接戦の末、勝利。もう一つの女子対決であるMIKUvsレーナは、終始、冷静な試合運びを見せシュートポイントも奪ったMIKUが判定で勝利。女子格闘技トップの貫禄を示した。さらに歌川暁文と白鳥剣の一戦では、歌川が投げによるKOで勝利。感動的なトーナメントに女子の熱戦、投げによるKOなど、今大会はシュートボクシングの魅力を凝縮したものになったといえるだろう。

 

コメント

 

■アンディ・サワーのコメント
「2006年にS-cupのタイトルを失って、それを取り戻すことができた。素晴らしい気分だよ。最近はファイトスタイルがスロースタートだったので、今回は1Rからアグレッシブにいくようにした。そのことがMAXの敗因でもあったからね。一番厳しかったのは宍戸との準決勝。彼はハートとスタミナがあって、やりにくい選手だね。でも、特に問題はなかったよ。決勝では前回、1Rにダウンを取られたことが頭をよぎって、慎重になってしまったね。宍戸戦で右手を傷めたこともあって慎重にもなったし、それで蹴りを多用しようと思ったんだ。(試合後、倒れた緒形をタオルで扇ぎ介抱していたのは)自分はシュートボクシングで6年間やってきて、緒形とも一緒に泣いたり笑ったり、闘ったりしてきたからね。彼は家族なんだよ。だから闘うのは複雑な気持ちだったけど、勝つためにはやらなきゃいけなかった。(久々のロングスパッツの履き心地は?)やっぱりこれが一番いいね。僕はこのコスチュームに誇りを持ってるから。最後に一つ言わせてほしい。魔裟斗! 僕は君に二度勝ってる。チャンピオンはまだ僕なんだよ。それを魔裟斗にも、魔裟斗のファンにも言いたい」

 

■シーザー武志会長の大会総括
「選手が命がけで、シュートボクシング魂をもって頑張ってくれましたね。言い訳するわけじゃないけど、緒形は試合前に頸椎を痛めてたんですよ。そういう中で、準決勝で逆転KOした時は鳥肌が立ちましたね。宍戸もそうだし、今回は日本人がみんな頑張ってくれたと思います。サワーは今回、気合いが違いましたね、前回の『S-cup』で負け、今年はK-1で負けてるから。彼は生活がかかってるからね。ウチ(シーザージム)で練習してても、ウチのトレーナーを中に入れないくらいピリピリしてたんですよ。MVPは緒形ですね。よく頑張ってくれた。相手がなかなか決まらなかったり、直前で変わったりしたけど、ここから本当の意味でシュートボクシングが育っていくと思います。他から何かを借りずにね。緒形の準決勝は、正直ダウンを奪われて“終わった”と思ったんだけど、背負ってるものが大きかったんだろうね。それはサワーも同じ。彼は普通の外国人選手というより、ウチの人間になってるよね」

試合結果

 

第13試合/S-cup2008決勝戦(3分×3R・延長2R)
○アンディ・サワー(オランダ/Team Souwer)vs緒形健一(日本/シーザージム)×
※2R2分11秒、TKO(3ノックダウン)。緒形は2Rにバックキック、左ミドル、左ハイキックでダウン。緒形は1Rにも左フックでダウン。

 

 

第12試合/3分×3R
×菊地浩一(寝屋川ジム)vs梅野孝明(シーザージム)○
※判定3-0

 

 

第11試合/3分×3R
○パジョンスック・ポー.プラムック(タイ/ポー.プラムックジム)vsジュン・ビュング(韓国/太雄会館)×
※判定3-0。ビュングは1Rに左フックでダウン。

 

 

第10試合/S-cup2008準決勝戦(3分×3R・延長1R)
×宍戸大樹(日本/シーザージム)vsアンディ・サワー(オランダ/Team Souwer)○
※判定3-0。宍戸は2Rに左ボディフックでダウン。

 

 

第9試合/S-cup2008準決勝戦(3分×3R・延長1R)
○緒形健一(日本/シーザージム)vsルイス・アゼレード(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー)×
※2R1分12秒、KO(右フック)。緒形は2Rに右フックでダウン。

 

 

第8試合/3分×3R)
○歌川暁文(UWFスネークピットジャパン)vs白鳥剣(モンゴル/新東金ジム)×
※1R2分17秒、KO(浴びせ倒し)

 

 

第7試合/2分×3R
○風香(シーザージム)vs市井舞(フリー)×
※延長判定3-0

 

 

第6試合/S-cup2008一回戦(3分×3R・延長1R)
○アンディ・サワー(オランダ/Team Souwer)vsエドウィン・キバス(エストニア/BUSHIDO)×
※1RTKO(2ノックダウン)。キバスは2Rに左ボディフックで2度ダウン。

 

 

第5試合/S-cup2008一回戦(3分×3R・延長1R)
○宍戸大樹(シーザージム)vsクリス・ホロデッキー(カナダ/チーム・トンプキンス)×
※判定3-0

 

 

第4試合/S-cup2008一回戦(3分×3R・延長1R)
×デニス・シュナイドミラー(ドイツ/Team Souwer)vsルイス・アゼレード(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー)○
※1R2分07秒、KO(スタンディング肩固め)。アゼレードは1Rに右フックでダウン。

 

 

第3試合/S-cup2008一回戦(3分×3R・延長1R)
○緒形健一(シーザージム)vs金井健治(ライトニングジム)×
※2R2分58秒、TKO(2ノックダウン)。金井は2Rに左フックと右ストレートでダウン。

 

 

第2試合/2分×3R
○菱田剛気(シーザー力道場)vs与国秀行(フリー)×
※判定3-0。菱田は1Rに首投げでシュートポイント1獲得、2Rにフロントチョークでキャッチポイント1獲得

 

 

第1試合/2分×3R
○MIKU(クラブ・バーバリアン)vsレーナ(及川道場)×
※判定3-0。MIKUは2Rに首投げでシュートポイント1獲得。

 

 

オープニングマッチ/S-cup2008リザーブマッチA(3分×3R)
×山口太雅(寝屋川ジム)vs魏守雷(中国武術協会)○
※2R2分03秒、TKO(2ノックダウン)。山口は2Rに右フックで2度ダウン、1Rにも右フックでダウン。

 

 

オープニングマッチ/S-cup2008リザーブマッチ(3分×3R)
×オー・ジュソク(韓国/TEAM BLACK ROSE)vsグレッグ・フォーリー(オーストラリア/JABOUT)○
※判定3-0

 

 

オープニングマッチ/2分×3R
○高嶋龍弘(シーザー力道場)vs坂村アツシ(POWER-X)×
※判定3-0。高嶋は1R、2Rにそれぞれ腰投げでシュートポイント1獲得