12.26 海人の相手は元Enfusion67kg級世界王者モハメド・ブタザに決定「自分の強さを確かめるには良い相手」
2024年12月26日(木)TOKYO DOME CITY HALLで開催される『-SHOOT BOXING BATTLE SUMMIT-GROUND ZERO TOKYO 2024』の記者会見が行われた。
後楽園ホールを中心に開催している通常のSBの公式戦とは異なり、様々なルールの試合が組まれ、公式戦に出ることがない選手が一堂に介するSBのビッグマッチ「GROUND ZERO」(グラウンド・ゼロ)が2019年12月以来、5年ぶりに開催される。
会見冒頭でSB・シーザー武志会長は「今はいろんな競技がありますが、1つのリングにどんな選手でも上がっていける形を作って大会名を付けました。以前は極真、プロレスといったカードもありましたが、今回も変わったルールのカードも組んでいきたいと思っています」とあいさつし、緒形健一代表は「大会に向けて様々な団体が垣根を超えたマッチメイクをしています。出場を予定していた数人が怪我をした影響もあって少し発表が遅れていますが、追って夢のあるカードを発表していきたい」と好カードを準備していることを明かした。
続いて、今大会出場が決定している海人(TEAM F.O.D)の対戦相手として、モハメド・ブタザ(モロッコ)が発表された。ブタザは19戦17勝(4KO)2敗の好成績を誇る25歳。元Enfusion67kg級世界王者で22年からONEに参戦。2022年5月には、海人が10月大会で勝利しているダビッド・キリアに勝利し、シッティチャ、シアサラニに敗れるも、11月23日には昨年海人が12月のRISEで勝利してるジェームズ・コンデに勝利し現在3連勝を飾っており、紛れもなく世界のトップレベルのファイターといえるだろう。
緒形代表は「GLORYのティジャニ・ベスタティへのリベンジを目標にしている海人なんですけども、今回は元GLORYライド級1位のエンリコ・ケールと対戦が内定していたのですが、ケールが負傷により今回はブタザ選手との対戦が決まりました。ベスタティの挑戦につきましては、来年の夏ぐらいまでにオランダで調整をしています。今回の強豪のブタザ選手に勝って、来年のベスタティへのリベンジを果たしてほしいと期待しておりますし、我々も全力でバックアップしていきたいと思います」といい、シーザー会長は「今回の相手は海人にとってはそんなに大した相手じゃないのかなと僕は思います。それだけ海人は練習してます。現役の期間はあと何年もないので、GLORYだけではなく、ONEでもどこでも世界の強いやつとどんどんやらせていきたいなと思っていますし、本人もやる気もあります」と海人に期待を込めた。
昨年8月に敗れているティジャニ・ベスタティへのリベンジを目標に掲げている海人は「今回GLORYのランキング1位の選手と最初決まる予定だったので、それが怪我で流れちゃって、どうしようかなと思っていたんですけど、『GROUND ZERO』という大きな大会で僕が出ないというのは、本当にありえないことだと思いました。その中でも対戦相手の候補が何人かいる中で一番強い選手を選ばせていただきました。ベスタティとの再戦も来年に確約していただいたので、そこが僕の今の目標で、リベンジも確実にするようにレベルもどんどん上げています。ここでこの相手に負けていられないので、しっかり今年最後のシュートボクシング大会を締めくくるような激しい戦いをして、しっかり最後は僕が倒して勝ちます」と意気込みを語る。
ブタザの印象については「前回キリア選手とやっている試合をたまたま見ました。主戦場にしていたONEを抜けたという情報をSNSで見ていて、そういう中で『海人選手とやってほしい』という声もあったので、いつか当たるんじゃないかなと思っていました。はっきり言って、今の僕が目指しているのはこのレベルではない。試合をしている人たちにも僕のレベルが違うよという試合を見せたいと思います」と問題ない相手だという。
ONEでブタザはスイッチを多用して飛びヒザを出してくる好戦的な試合をしていたが、海人は「距離を上手に取るタイプだし、トリッキーなので、正直、僕の苦手なタイプだと思います。ただ、ベスタティもそういうタイプだったと僕は思うので、そういうところも含めて今回ここで苦戦しているようではベスタティに対して負けてしまうんじゃないかと不安に思われてしまう。ここはベスタティと似ているというところも含めて今回の試合を受けたし、自分の強さを確かめるには良い相手なのかなと思います」と仮想ベスタティとしてもいい相手だとする。
ブタザはONEで5戦して3勝2敗で勝ち越しており、海人がここで勝てば今後ONEに向けてもいいアピールとなるだろう。海人は「しっかりベスタティにリベンジしてGLORYを制覇した後、70kgで強い選手がONEには集まっています。いずれはそっちの方にも行って戦いたいなと思っているので、いいアピールにもなるのかなと思うし、そうしていかないとダメだなと思います」とONEへのアピールも意識していると明かす。
試合のテーマを聞かれると「自分の強さを確かめたいというのが、今回の試合のテーマかなと。ただSBのエースとしても試合をするので、そこに関しては圧倒・圧勝するだけです」とこれまでと同じく圧勝を予告。「やっぱり一番白黒はっきりつくのはKOなので、どんだけ大差の判定で勝ったとしても、やっぱり見ている人によってはちょっと結果が納得いかない人もいます。そこをはっきり分からせるのは倒すことだけなので、そこをしっかり見せて最後を締めくくりたいと思います」
様々なルールが組まれる予定の「GROUND ZERO」での試合となることを受け、「いろんな戦いが披露される中でも、SBが一番面白い、強いと見せるいいきっかけになると思うし、違う団体の人たちにも逆にSBより面白いよというところも見せてほしいし、そういうところで選手同士は対戦相手じゃないけどライバルとして盛り上げていけるように頑張っていきたいと思います」という。
また、12月には各団体にビッグマッチが開催されるが、「その中でも“SBの『GROUND ZERO』が一番面白かった。特に海人の試合が良かった”と言われるように、今年は終わりたいし、終わらせようと思っています」と並々ならぬ意気込みを語った。
▼70.0kg契約 エキスパートクラスルール
海人(TEAM F.O.D/SB世界スーパーウェルター級王者)
vs
モハメド・ブタザ(モロッコ/2020 Enfusion 67kg世界王者)