12.26 撫子「誰もが私はSBはできないと思っている。相手の土俵で勝ちたい」
2024年12月26日(木)東京・TDCホールで開催される『-SHOOT BOXING BATTLE SUMMIT-GROUND ZERO TOKYO 2024』でSB日本女子アトム級王者のMISAKI(TEAM FOREST)と44.5kg契約で対戦する前ミネルヴァピン級王者・撫子(GRABS kickboxing studio)。ピン級(45.36kg)のタイトルを獲得しているだけでなく、女子キック最軽量となるペーパー級(43.09kg)でもトップの実力を誇る撫子が遂にSB参戦を果たす。MISAKIとバチバチの打ち合いは必至か。
――撫子選手は北海道在住ということで、今北海道はどういった気候ですか。
撫子 今、雪がちょっと降り始め最高気温は1度や2度の極寒で、朝はもう氷点下なのですごく寒いです。外のランニングはできないので、トレッドミルで走ったりと、室内でできる有酸素運動をしています。追い込み自体はもう冬だろうが夏だろうが関係なく室内で思いっきり走ったりもできますし、技術の練習もできます。
――ご自身的には、季節的に冬は好きなんですか?
撫子 大嫌いです(笑)。寒くてもう動きたくないぐらい嫌です。体が温まるのに時間がかかるので、なかなかエンジンがかからず、冬の時期の試合はあまり関係ないですけど、できれば試合は夏の時期にやる方が好きですね。
――ご自身のリングネームの“撫子”はどういった経緯で付けられたんですか。
撫子 成人式の時にこのジムに入ったんですけど、会長から「着物が似合うね」といわれ、私のリングネームを決める時に「ジャパンと大和撫子のどっちがいい?」と聞かれ、ジャパンだと私が背負うにはスケールが大きいので撫子でお願いしました。これから自分は海外でも試合をしたい気持ちがあるので、海外に行ったら大和撫子は有名な単語ですし、私の名前もすぐ覚えられるかなと思っています。ちなみに試合中にセコンドから一度も撫子と呼ばれたことがなく、「ジャパン! ジャパン!」と言われてます(笑)。セコンドにも注目してください(笑)。
――会長的にはジャパンにしてほしかったんですかね(笑)。
撫子 そうなのかなと思います。
――キックの前に何か格闘技歴はあったんですか。
撫子 極真空手を6歳の頃からやっていて、19歳までずっと続けてました。北海道内だと何度も優勝して全日本大会には7回ぐらい出ています。
――SBには2022年7月に愛知で定期的に開催されている『YOUNG CAESER CUP』に参戦し、その時はMAX FCルールで菊地美乃里選手に判定勝ちでした。今回はSBルール初挑戦になりますが、SBにはどういう印象がありますか。
撫子 自分がまさかSBの試合に出るとは思ったこともなかったので、今回のオファーをもらって初めてSBのルールを知りました。SB初心者の私ですが、知名度のあるMISAKI選手とやってもらえることが嬉しく、相手のリングだろうが関係なくやりたいという思いでこの試合を決めました。
――MISAKI選手にはどういう印象がありますか。
撫子 打撃が強く、蹴り、足技、パンチと何でもできる印象があります。打撃だけでなく、出入りも上手いです。
――いつかやるんじゃないかと思ったこともありました?
撫子 SBルールでやることは全然考えなかったのですが、階級も近いので普通にキックルールで一度は戦えたらいいなとは思っていました。
――SBルールでは投げ技、立ち関節が認められるということで、ご自身はどのような対策を考えていますか。
撫子 私は柔道の経験が全くなく、北海道の周りの人間誰もSBの試合に出たこともなく、SB加盟のジムもないので、TOMONORI会長と2人で試行錯誤しながら1カ月間でできる最低限の受け身、投げ、絞め技をちゃんと練習しています。でもそういう姿勢になったら多分やられてしまうので、MISAKI選手には打撃で来てほしいですね。本人にもXで「打撃で決着しましょう」と伝えたので、打ち合いをしてくれたらいいなと思います。
――打ち合いをしてくれると、完全にMISAKI選手のことを信じきってますか?
撫子 もちろんSBルールなので投げられたり絞められたりもあると思うので、本当最低限のことだけは練習して対策はしてるんですけど、やっぱり1カ月と期間は短いのでなかなか完璧にはできません。打ちあってくれるのを信じています(笑)。MISAKI選手は一発一発が強い選手なのでKOされる覚悟で臨みます。
――そうは言っておいてご自身が投げ技や立ち関節をやる可能性は?
撫子 練習もちゃんとやっているので、それもありえるかもしれないです(笑)。
――逆にご自身がKOする自信もありますか。
撫子 もちろんあります。自分もパンチは得意で、あと結構打ち合いたいタイプなので面白い試合になるのかなと。SBの舞台で、しかもこんなSB素人の私なのに大きい大会に呼んでもらえたということで、やっぱり大会自体を盛り上げたいという気持ちもあります。
――過去にシュートボクサーといえば風羽選手ともやっているんですよね。
撫子 昨年9月にBOUTのリングでやって勝ちました。風羽選手は小柄でしたけど、首相撲の展開になった時に、フィジカルがめちゃくちゃ強くてなかなか崩せなかったのがすごく印象的でした。今回のMISAKI選手は身長もありますし、フィジカルとかバランス力はすごいあるんじゃないかというイメージがあります。多分、シュートボクサーは投げ技とかをやっているから、足腰がすごく鍛えられて強いのかなと。
――ここで勝って、2025年はどういう年にしたいですか。
撫子 とにかく今は目の前の試合に集中して、相手の土俵で戦ちたいですね。誰もが私はSBはできないと思っているじゃないですか。ここでSBの舞台でSBのチャンピオンに勝つというのにすごい意味があると思うので2024年の最後の試合で勝ちたいですね。うちのジムがNJKFに加盟していて、ピン級の下のペーパー級という階級が新設され、そのタイトルマッチが来年3月に決まっているので、まずそこのベルトを取って2階級制覇することが目標ですね。SBで勝って勢いつけてそのままタイトルマッチに行きたいです。
――最後にファンにメッセージをお願いします。
撫子 SBの経験もないのに、こんな大きい舞台に呼んでもらえたことに感謝しています。そしてMISAKI選手には、何もメリットもないのに今回対戦相手として私を選んでくれたことに感謝し、SBの舞台でも自分の強さをしっかり出せるように、そして女子だけど熱い試合をして会場を盛り上げられるように頑張ります。
▼44.5kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R
MISAKI(TEAM FOREST/SB日本女子アトム級王者)
vs
撫子(GRABS kickboxing studio/ミネルヴァピン級王者)