8.9 S-cupに向けたサバイバルマッチ、そして40周年を彩るベルトを巡る戦い。この2つが真夏の後楽園をさらに熱くする！

8月9日（土）東京・後楽園ホールで開催される『SHOOT BOXING 2025 act.4』に向けた［特別コラム］を公開いたします。

　シュートボクシング（SB）団体創立40周年イヤーのクライマックス＝11月23日（月・祝）東京・国立代々木競技場第二体育館で開催される40周年記念大会まで、今大会を含めて後楽園大会は残り2大会。記念大会に向けた選考も佳境を迎えている。

　特にフェザー級で開催されるS-cupの出場権争いはし烈を極めている。今大会ではSBフェザー級の中心にいる山田彪太朗・虎矢太の山田ツインズが2月の開幕戦以来の揃い踏み。昨年末にスーパーバンタム級からフェザー級への階級転向を表明した虎矢太は2月の開幕戦で川上叶に2度のダウンを奪われて完敗。崖っぷちからのスタートだったが、6月の後楽園大会ではランキング2位の実力者＝魁斗に圧巻の1RKO勝利を収め、トップ戦線に踏みとどまった。今大会の対戦相手は昨年9月に元KNOCK OUT王者の久井大夢と接戦を繰り広げ、その実力を満天下に知らしめたペップンソン・フォームドジム。強烈な蹴りと首相撲を使いこなす技巧派で、対戦相手からすると攻略が難しいタイプの相手。虎矢太にとってはS-cupを前に“難題”を突き付けられた形だ。

　フェザー級のSB日本王者に君臨している彪太朗は開幕戦のメインイベントでルエル・カタランとの国際戦にTKO勝利すると、4月大会では虎矢太を撃破した川上との防衛戦に臨み、5Rに及ぶ激闘を制して王者としての強さを見せつけた。約4カ月ぶりの試合となる今大会では、元ONEムエタイ世界フライ級王者ロッタンと同門のプロムエタイ協会フェザー級王者デウン・ジットムアンノンを迎え撃つ。2023年4月の王座奪取以降、9連勝と快進撃を続ける彪太朗が弾みをつけてS-cup出場をつなげるか。

　そしてS-cupに向けて現役RISEフェザー級王者の安本晴翔がSBに電撃参戦。現在はRISEを主戦場に戦う安本だが、2019年に一度SBに参戦経験があり、同門の風間大輝や和田修虎もSBで活躍するなど、SBとは接点が多いファイターでもある。その一方で安本は植山征紀、川上叶、魁斗とシュートボクサーに3連敗しており、安本にとってSBはリベンジすべき場所でもある。今回はONE Friday Fightsでも活躍するペットフアヒン・ジットムアンノンとの対戦となったが、ここはきっちりクリアしてS-cup出場を勝ち取りたい一戦だ。

　7月のSB愛知大会では川上が内藤凌太とのランカー対決に勝利しているが、この8月大会、そして10月大会の試合結果を踏まえて、S-cupの日本代表枠が決まってくる。試合結果はもちろん試合内容やインパクトという部分でも、誰が頭一つ抜け出せるかが求められるフェザー級3試合だ。

　当然、今大会で繰り広げられるのは40周年記念大会に向けた戦いだけではない。メインイベントは王者イモト・ボルケーノVS挑戦者・笠原弘希のSB日本スーパーライト級タイトルマッチだ。練習環境を変えて約1年3カ月ぶりの復帰戦が防衛戦となるイモトに、前人未到のSB4階級制覇を目指す笠原が挑む一戦。両者は対戦カード発表会見から火花を散らし、イモトがOFGへのルール変更を提案すると、笠原が「ヒジありでやってもいい」と呼応。SBの歴史上、初めてOFG＆ヒジありルールでタイトルマッチが行われることになり、メモリアルイヤーに新たな歴史が生まれることになる。

　また海人に続く日本人の選手の登場が待たれるスーパーウェルター級戦線の動きも活発だ。今大会は日本王者の都木航佑がノンタイトル戦で吉鷹弘の愛弟子・荒尾祐太を迎え撃つ一戦、そして6月大会で当時ランキング1位だったRYOTAROをKOした高橋幸光と“SBの名勝負男”ランキング3位の風間大輝が激突する。高橋VS風間は都木のベルトを狙うもの同士の対決で、自ずとこの試合の勝者はタイトル挑戦に大きく近づく。もちろノンタイトル戦で荒尾が都木を下すようなことがあればダイレクトリマッチでの王座戦の可能性も出てくる。そして都木包囲網が出来上がりつつなかで、都木がどんな試合を見せるか。スーパーウェルター級の日本王座を巡る戦いも激しさを増してきた。

　他にも手塚翔太のライト級転向初戦、SB×RISEの軽量級注目の一戦＝片山魁VS長谷川海翔など、今後のSBの流れを占う試合が続く。

　S-cupに向けたサバイバルマッチ、そして40周年を彩るベルトを巡る戦い。この2つのが真夏の後楽園をさらに熱くする！

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