10.11 内藤啓人「僕が勝つ姿を見せて兄にモチベーションを与えられたら」

2025年10月11日(土)東京・後楽園ホールで開催される『SHOOT BOXING 2025 act.5』で野村勇人(GONG-GYM坂戸)と対戦する内藤啓人(GSB大須MACS)。SB日本スーパーバンタム級は現王者・山田虎矢太が階級変更により王座を返上する流れで、この試合はどちらが1位・笠原直希との王座決定戦に近づくかが試される試合になる。内藤は念願のタイトルマッチにつなぐことはできるか。
――以前に所属していたBELLWOOD FIGHT TEAMからGSB大須MACSに所属ジム名が変わりましたが、練習環境が変わったんですね。
内藤 仕事で名古屋に来るようになって、豊橋のBELLWOOD FIGHT TEAMに通うのは難しくなり、職場から近いGSBが練習拠点になりました。豊橋に帰ったタイミングで兄たちと一緒にBELLWOOD FIGHT TEAMでも練習しています。
――練習ではどういったことを強化していますか。
内藤 フットワークを重視したり、ディフェンス面を強化したりすることを意識して練習しています。
――長男・凌太選手、次男・大樹選手の活躍をご自身としてはどう感じていますか。
内藤 やっぱりいいモチベーションにはなりますし、自分もそのポジションに早く行けるように頑張らないといけないなという気持ちになります。兄たちからはそんなに「こうしろ」と言ってくることは今はなくなったんですけど、とにかく頑張れと発破をかけてくれます。
――今SB日本スーパーバンタム級4位にいて、ようやくベルトも見えてきた位置に来ましたね。
内藤 そうですね。勝手な予想ですが、今回勝てば、もしかしたら11月のSB40周年記念大会でタイトルマッチの話もあるのかなと。次の試合で何としてでもきっちり勝って、僕の中では今年2月にやられている笠原直希選手にリベンジしてベルトを巻けたら一番いい形なのかなと思っているので、今そこを目指してるところです。
――タイトル挑戦という形に近づいてきたことに関しては、ここまで来るのに長かったですか?
内藤 そうですね。正直、デビューした頃は、いつかSBのタイトルは獲れちゃうだろうと、そんなに重くは思ってなかったんですけど、いざやってみたら全然届かないし、そもそもそこの位置まで行けないし、SBのベルトを獲ることは簡単なことではない難しい世界だと実感してきたので、その重みを感じている分、何としてでも獲りたいですね。
――兄弟では、弟の方が素質があると一般的に言われていますが、ご自身ではどう思いますか。
内藤 上の二人はそれぞれ違った才能があると思いますし、僕はそう思わないですね(苦笑)。
――凌太選手は前回KNOCK OUTのタイトルに惜しくも届かず。他団体のベルトではありますが、啓人選手もベルトを獲ることの難しさを改めて感じる部分もあったのでは?
内藤 そうですね。配信で兄の試合を見てたんですけど、負けて悔しかったですし、僕が次の試合で勝つ姿を見せて兄にモチベーションを与えられたらなという気持ちもあるので、余計に頑張らないといけないなと思いました。
――大樹選手はONEのトップ戦線で活躍していることは、やはりすごく刺激になってますか。
内藤 もちろんです。シンプルに頑張ってほしいという気持ちがありますし、ONEのベルトを獲ってほしい気持ちがあるし、同じ競技をやってる選手としてすごく憧れる存在で、僕がまだ続けられるモチベーションにもなっています。
――ご自身としては、同じ練習環境の中、どうして兄弟で差が出たと分析していますか。
内藤 やっぱり2人はずっとブレずに続けてきたと思うのですが、僕はちょっと途中でムラがあったり、ちょうど2年前に仕事で1年間ぐらい格闘技から離れていたことで差が付いたのかなと。2人と差が開いてしまった分を今取り戻すために頑張らないといけない気持ちです。
――途中でムラがあったこともあって、皇治選手が主催していたNARIAGARIにも出たりと。
内藤 そうです(苦笑)。特に、あの時期は一番そうだったのかなと思うんですけど、大学も留年していてこれからの人生をどうしようかなと迷っていた時期でしたね。自分を売るためにブレイキングダウンに出ようかなと考えたこともあったんですけど、今働いている職場に就職することになって、広島に転勤になったことで1年間格闘技ができず、名古屋に戻ってきて、今GSBでやらせてもらってからはすごく働きながら練習できていて、以前よりもいいメンタルで練習できています。
――ようやく落ち着いてきたんですね。
内藤 練習量は学生時代の時の方が多かったと思うんですけど、今は時間がなくなった分、すごく集中して練習するようになりました。
――そういう中で、今回の相手、野村選手にはどういう印象がありますか。
内藤 若くて身長が高いサウスポー、爆発力がある選手で、客観的に面白い試合をする選手だなと思います。結構、調子に乗らせたら厄介な相手だと思うので、そうならないようにすることが大事なのかなと思います。僕のスタイルでいけば、別にそんなに問題ないのかなと。
――どういった勝ち方を狙っていますか。
内藤 自分のペースで試合を作っていき、相手は勝手に入ってきてくれると思うので、タイミングがあったら当てて倒せたらいいなと思っています。そして勝って11月に持っていきたいですね。
――対戦相手として有力な笠原選手も勢いがありますけど、どういうふうに感じていますか。
内藤 バランスも良くて強い選手だと思うんですけど、そこを超えないとやっぱりベルトはないと思うので、今回まず勝つことが大前提ですけど、勝ったらタイトル防衛戦に向けて今まで以上に練習あるのみですね。
――笠原選手には2RKO負けしてますが、次やればという手応えもありました?
内藤 前回やった時は結果としてはKO負けだったんですけど、どちらかというと自分の問題というか、ミスをしてしまったので、同じミスをせずにやれば勝てない相手じゃないのかなと思います。
――その自分のミスというのはどういったものだったんですか。
内藤 途中で集中力が切れたなと感じた部分があり、その時に一発をもらってしまいました。笠原戦の前の昨年11月の松岡宏宜戦でも集中力が切れちゃって2R目にやられる内容でした。前回、濱田海選手戦では、集中力の面をトレーニングで鍛えたことで、改善されてきた実感はあります。ずっと集中して自分の動きができていれば、笠原選手は怖くない相手なのかなと思っています。
――では、次の試合を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
内藤 SBらしい試合をして盛り上げて勝ちたいと思うので、ぜひ注目していてください!

▼55.0kg契約 エキスパートクラスルール 3分3R延長無制限R
野村勇人(GONG-GYM坂戸/SB日本スーパーバンタム級3位)
vs
内藤啓人(GSB大須MACS/SB日本スーパーバンタム級4位)























