11.24 S-cup出場全選手が決定、山田虎矢太「山田ツインズのためのトーナメント」

2025年11月24日(月・祝)東京・国立代々木競技場第二体育館にて開催される『~SHOOT BOXING 40th Anniversary~S-cup×GZT 2025』の記者会見が10月24日(金)都内にて行われ、S-cup世界フェザー級トーナメント出場全選手が発表された。
『S-cup』はこれまで世界の強豪を集めて70kg・65kgでワンデーの世界トーナメントとして行われ、2018年11月以降、今回7年ぶりの開催となる。現在SBで最も盛り上がっているフェザー級(-57.5kg)で8人によるワンデートーナメントが行われ、SB日本フェザー級王者・山田彪太朗(シーザージム)、SB日本スーパーバンタム級王者・山田虎矢太(シーザージム)の山田ツインズ、RISEフェザー級王者・安本晴翔(橋本道場)の3名の出場が決定していた。
追加出場選手として、SB日本フェザー級1位・川上叶(龍生塾)、KNOCK OUT-BLACKフェザー級王者・古木誠也(REX GYM)、サタントン・チョーハーパヤック(タイ)、ジョシュー・アブサロン(フランス)、メイマン・マメドフ(アゼルバイジャン)の5選手が決定。
プロムエタイ協会スーパーフェザー級王者のサタントンは10月11日のS-cup最終査定試合で第3代KNOCK OUT-REDスーパーバンタム級王者・古村光に完勝し、出場権を獲得。アブサロンは16戦14勝(5KO)2敗の戦績を持ち、ISKA世界K-1ルールで二階級を制覇している王者。RIZIN推薦選手のマメドフは散打をベースとし、RIZINライト級トーナメントを制したトフィック・ムサエフ、フェザー級戦線で活躍するヴガール・ケラモフと同じアゼルバイジャン出身のファイター。23年4月のRIZIN大阪大会では中村優作相手に開始23秒でTKO勝利、同年11月には自国アゼルバイジャンで開催された『RIZIN LANDMARK 7』でフェリット・ギョクテペに判定勝利し、RIZIN二連勝を飾っている。
SB・緒形健一代表は「国内、海外から素晴らしい選手がS-cupに集っていただきました。この8選手が1985年から40年経ち、いろんな思いを2025年に開催されるS-cupに全てを集約して、この8名の選手がSBらしい“打つ、蹴る、投げる、極める”の全てを使い、それぞれの特性を活かした戦いで素晴らしい大会にしてくれると思います」と期待を込めた。

KNOCK OUT現役王者・古木の参戦について、KNOCK OUT・山口元気代表は「もともと僕はシーザージムに入門して格闘技を始めたので、そういう意味でもSBさんとは非常に縁が深いです。そういう中で今回のフェザー級トーナメントに誰かを出してくださいという相談を受けた時に、ちょうど9月にKNOCK OUTフェザー級王座決定戦をやることになり、『チュームーシーフーvs古木の勝った方を出します』と話していました。チュームーシーフー選手が欠場になり、SBから内藤凌太選手が出ることになって、内藤選手が勝ったらどうすればいいのかなと(苦笑)。古木選手が勝ってチャンピオンになったので、KNOCK OUTからぜひ協力させてくださいとお伝えしました。古木選手は学生時代に部活で柔道をやっており、投げにも十分対応できるんじゃないかなと。むしろ投げ技をどんどん狙っていってほしい」とと古木の参戦に至った経緯を説明した。なお、トーナメントの組み合わせ、リザーブファイトは後日発表となる。

会見に出席した山田ツインズの弟・虎矢太は「今回S-cup出場決まったということを本当に嬉しく思います。改めて本当に豪華なメンバーが揃ったなと思いましたし、この中で優勝すれば、自分の実力を皆さんに証明できると思うので、必ず僕が世界一を取って皆さんにシュートボクサー、そして山田虎矢太の強さをお届けするので、楽しみにしていてください」、川上は「前回査定試合で勝ててS-cupの出場をしっかり決めました。出ようと思えば誰でも出られると思うんで、しっかり優勝して、ここで優勝したら今までの負けとかも関係なく、一発逆転できると思います。僕はそういう試合には結構強く、しっかり優勝するんで注目してください」、安本は「すごく豪華なメンツで世界最強を決める大会だと思うので、僕が優勝して大会を盛り上げたいと思います」、古木は「こんなS-cupという大きな舞台に呼んでいただきありがとうございます。トーナメントを制覇して強さを見せます。どの選手も強豪ばっかりなので、すごい試合が楽しみです。SBの試合を見たことはありますが、自分が参戦するイメージをしたことはないです。SBルールに関してはやってみないと分からないですけど、自分の武器は打撃なので打撃を通用させたいです」と、それぞれが意気込みを語った。
山田ツインズ兄・彪太朗は諸事情により会見は欠席に。彪太朗から受け取ったメッセージを虎矢太が代読することとなり、「こんにちは。SB日本フェザー級王者兼初代ビーストフォール王者の山田彪太朗です。今日は給食がピッツァで忙しくて会見に出席できず申し訳ありません。優勝候補は僕しかいないと思っています。必ず世界一になります。皆さん応援よろしくお願いします」と双子ならではの同じ声質で違和感なく意気込みを読み上げた。
そして、一回戦と決勝戦で戦いたい相手を聞かれた4選手。虎矢太は「一回戦は彪太朗以外であれば誰でもいいんですけど、強い選手とやりたいという気持ちは一番あります」、川上は「多分予想なんですけど、一回戦で一番強い奴と当たって、最後にも強いやつと当たる感じがします」、安本は「強い奴と僕も一回戦でやりたいです。決勝戦はSBチャンピオンの彪太朗とやればいいなと思います」、古木は「どの選手も強いので、特に考えてはいないです」と答えた。

山田ツインズ対決の可能性もあり、心境を聞かれた虎矢太は「格闘技で同門対決はないですし、兄弟対決はなかなかないので、自分もどういう感情になるのかは、今まだ分からないんですけど、お互いやるとしたら多分、決勝でやることになるのかなと。彪太朗が仮に満身創痍で顔が腫れ上がった姿で勝ち上がってきて、そこで自分が思いっきり打撃を全力で打ち込めるかど言われたら、今すぐに行けますとは言えないです。でも、お互いに世界一になることはずっと小さい頃から夢だったので、まずは強豪ばかりのトーナメントを勝ち上がること。そして決勝戦で彪太朗と当たった時は、シュートボクサーならではのSBの魅力をお伝えできるような試合にしたいです。もし実現したら、必ず双子対決は絶対盛り上がるのは確実なので、他では見られない、他の選手とではできない試合をお届けしたいと思います。あと一つ気になるのはセコンドどうするんだろうなと。トレーナーのダムさんは付かないと言っていて、その時に誰が付くんだろうと。誰も付かない可能性もあるし、そういったところも含めて楽しみたいと思っています」とした。
兄弟対決では兄の方が強いと言われていることに関しては「兄とは言っても、10分ぐらい先に産まれただけなんで、あんまり兄貴とは思ってないです(笑)。でも、先日、日テレで放送された『ビーストフォール』という筋肉を使ったバトルをする番組に出させていただいた時に、彪太朗が優勝し、僕は一回戦敗退という現実がありました。それを見た時に、彪太朗自身もやっぱりお兄貴だからなという気持ちもあっただろうし、周りの人もお兄ちゃんの方が強いねと評価するので、もしかしたら兄の方が強いというものが実際あるのかもしれないですけど、シュートボクサーとして格闘家としては絶対に負ける気はしないので、弟でも兄に勝てるというところをS-cupで証明したいと思っています」と兄だけには負けないと力を込めた。

決勝戦での山田ツインズ対決が期待されていることに関して、川上は「僕がどこで山田ツインズと当たるかはわからないんですけど、山田彪太朗には絶対リベンジしたいなと思っているので、僕がリベンジしてそこを阻止したい」、安本は「僕も2人に決勝戦をやらせる気はないので、そこはしっかり阻止したいと思います」、古木は「トーナメントなので、自分が勝って決勝戦に自分が進むだけです」といえば、虎矢太は「このトーナメントは山田ツインズのためのトーナメントだと思っているので、2人で勝ち上がって必ず決勝戦は山田ツインズ対決を実現したいと思っています」と山田ツインズ対決を必ず決勝戦で実現させたいとした。
ワンデートーナメントだけに1日3試合という過酷なトーナメントとなるが、虎矢太は「普段の練習と大きく変えるところはないんですけど、なるべくダメージを負わないで勝ち上がっていけるようにすることが大事だと思っているので、ディフェンス面の意識や、やっぱり勝つことが大事。KOで倒すのはもちろん大事ですが、勝ち上がることが大事だと思っているので、判定でも勝てるようなことを意識しながら練習は取り組んでいます」、川上は「多分過酷な戦いに絶対なると思うので、一回戦から決勝戦までダメージを負わないように丁寧にやる意識はしています。でも多分ボロボロになります」、安本は「僕も3回やる準備はもちろんしています。それでダメージだったり、実際その日の運ももちろんあると思うので、当日までやってきたことを全部出したいと思います」、古木は「いつも通りの練習なんですけど、一試合一試合を大事にして、全ての試合で倒しに行きたいです」と答えた。

また、2022年12月に川上に判定負けを喫している安本は「川上選手とはどこのタイミングでやってもいいんですけど、とりあえず負けていることが心残り。どこでやっても僕が勝てるようにしたい」と川上へのリベンジを誓う。川上は「もちろん安本選手とも戦いたいです。誰と当たるか正直分からないので、誰が上がってくるかも分からないので、何とも言えないです」とした。
そして、安本と古木のRISEとKNOCK OUTの他団体王者による決勝戦の可能性もあることを聞かれた虎矢太と川上。川上は「それはありえないです」といい、虎矢太は「ありえないです。必ずシュートボクサーがSBのベルトを獲らないとカッコつかないので、必ずシュートボクサー同士の決勝戦を実現します」と力強く言い切った。なお、会見欠席の海外勢からのメッセージは以下の通り。

サタントン・チョーハーパヤック
「また、SBのリングに上がれることをすごく光栄に思っています。前回は初めての日本、そして初めてのSBルールにちょっと緊張しすぎてしまって、本来の実力を発揮できませんでしたが、試合をして私にとってこのルールが全く問題ないことが分かりました。
S-cupには世界の強豪選手ばかりが集まると思いますが、2010年のS-cupで優勝したブアカーオと同じように、タイとムエタイの一心を懸けて必ず優勝し、母国にベルトを持ち帰ることを約束します。日本の皆さん、ぜひ私に注目してください」
ジョシュー・アブサロン
「今回、SBのトーナメントに参戦が決まり、最高に興奮しています。日本で戦うことはずっと夢でした。今は誰も自分のことを知らないと思いますが、このトーナメントでインパクトのある試合をし、みんなの記憶に残る存在になります。楽しみにしていてください」
メイマン・マメドフ
「皆さん、初めまして。まず、この機会を提示してくれたRIZINと私の実力を評価してくれて、参戦を決めてくれたSBに心から感謝いたします。武術の散打で国内と世界のチャンピオンになっている私にとって、SBルールは私のスタイルにピッタリだと思います。他の参戦選手の試合も見ました。強豪揃いで大変レベルが高いのですが、私の方が強いと信じています。大会当日は私が優勝して、それを証明します」
<S-cup世界フェザー級トーナメント出場決定選手>
山田彪太朗(シーザージム/SB日本フェザー級王者)
山田虎矢太(シーザージム/SB日本スーパーバンタム級王者)
川上叶(龍生塾/SB日本フェザー級1位)
安本晴翔(橋本道場/RISEフェザー級王者)
古木誠也(REX GYM/KNOCK OUT-BLACKフェザー級王者)
サタントン・チョーハーパヤック(タイ/プロムエタイ協会スーパーフェザー級王者)
ジョシュエ・アブサロン(フランス/ISKA K-1ルール世界スーパーフェザー級王者)
メイマン・マメドフ(アゼルバイジャン)























