シュートボクシング
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HUMAN OF SB

11月11日(金)東京・TDCホールで開催される『SHOOT BOXING WORLD TOURNAMENT S-cup2016』にて、女子格闘技大注目の一戦が行われる。MIO(シーザージム浅草)対 Union朱里(GSB名古屋)によるSB日本女子ミニマム級王座決定戦。

この両者は、今年7月に行われたGirls S-cup-48kgアジアトーナメント2016の決勝戦で対決、延長戦でMIO選手が判定勝ちをおさめ見事アジア王者の称号を手にした。惜しくも敗れてしまったUnion朱里選手だったが、彼女の台頭に今後のSB女子戦線の盛り上がりを予感させるものとなった。Union朱里選手は果敢に攻めるファイトスタイルもさることながら、独特のパフォーマンス(本人いわくヲタ芸)で入場するシーンも人気が高い。そんな彼女の素顔に迫った。

Union朱里選手がシュートボクシング(以下SB)をはじめたきっかけは。

 

小学1年から中学1年まで空手を習ってました。小さい頃はダンボールで山をすべりったりする遊びとか大好きで。当時の記憶とかあまりないのですが、見かねた母が友達とケンカして乱暴したら困るからと、空手に通わせはじめて。空手を習わせていれば少しはマシになるだろうって思ったんでしょうね……。でも空手では全然強くなかった。だって、嫌々通って仕方なく練習してましたし。やる気もなかったですし。

勉強の方は……まったく(笑)。中学校のとき5教科で180点とかでした(笑)。あ!でも体育は5でした。短距離とかは得意で、バスケ部にだったので中学はバスケしかしてこなかったですね。
SBのきっかけは高校3年のとき、男友達がジムに通いたいから見学に行くって言うんでついていったんです。そうしたら、なぜか巻き込まれてそのまんまジムに入っていました(笑)。それから一ヶ月後、またその友達がアマチュア大会に出るから一緒に出ようって誘われて。興味ないんで断ったら「え、ビビっとんの?」って言われ、なんか癪にさわって出ました。そのときは……たしか勝ったと思うんですが、あれ、ドローだったっけな? あまり記憶にないんですが…。

活発だった幼少時代を経て、高校でSBに出会ったUnion朱里選手。自身がプロで活躍する姿は描いていたのだろうか。

 

自分でプロになろうって思ったことはなかったんです。公立の工業高校に通っていたときは「将来はお金持ちになりたいな〜」とか考えてました(笑)。面倒くさがりな性格なんで「楽してお金を稼ぐ方法はないかな〜」とか考えていましたね……。
その後、2012年に開催されたJKS48トーナメントでプロデビューすることになるんですが、こんなに本気になるなんて、そのときは想像もしていなかった。その試合は負けました。負けてしまって、結構悔しくて。とにかく無性に恥ずかしくって、勝った相手のことがムカついてきて……(笑)。そこで、火がつきました。実はそれまで真面目に練習をしていなかった自分がいたんですが、そこから真剣に向き合いはじめました。
あとよくリングネームの「UNION」の意味を聞かれるのですが、坪井さん(GSB名古屋代表)がバイト先の名前からとって命名してもらいました(笑)。「あ、はい、それでいきます」とすぐに決まりました。

ジムワークにアルバイトと、毎日めまぐるしい生活を送るUnion朱里選手の暮らしぶりとは?

 

毎日朝起きて走って、バイトいって帰ってきてから走って。走るのもランニングじゃなくってダッシュとか走り込み。そこから夜10時半とかまで練習。帰るのが11時半とかで、寝るのが夜中1時。まだまだ若いんで結構元気ですが(笑)、でも試合前とかはいつも疲れてます。
オフは友達と遊ぶことが多いです。家から出たくないので来てもらってゴロゴロしてご飯食べて。人数が集まる時とかはフットサルとかしますが、大体はご飯食べにいって騒いで楽しんでます。食欲旺盛なんで、よく食べますし、大好物は肉です。もう肉ならどんな種類でもどんなメニューでも大好きです。

自身でも描くことのなかったプロの道を突き進むUnion選手。今後の目指す先とは?

 

ずっとずっとベルトが欲しいって思ってきました。今年9月に中国でのタイトルマッチに勝ってベルトを獲得したんですが、なんかそんなに嬉しくなかったんです。うーん、何だか普通でした……。
(※9月中国・広州天河スタジアムで開催された『I-1world MUAY THAI CHAMPIONSHIP at GUANG ZHOU』でWMCI-1 ASIA 51kg新王者に)
試合内容も納得できるものではなかったからですかね……。今はSBのベルトが一番ほしい。

11月の試合の相手(MIO選手)とは3度対戦して1度も勝っていないけれど、今は自分の引き出しが増えているし、しっかり相手を研究できてます。ライバルといえばライバルですが、存在としてありがたいなって思ってます。ん、いや……思っていないですね。ありがたいとはやっぱり思っていないですね(笑)。いなけりゃ私がチャンピオンなのにって思ってますね(笑)。
今はSB選手としての最終目標は描ききれていませんが、とにかく目の前のタイトルマッチに勝ち、SBのベルトを巻きたい。4度目の正直で私が勝ちます。任せてください!

リングでの引き締まった表情とは違い、人懐っこい屈託のない笑顔を見せてくれたUnion朱里選手。現在、SB女子戦線の最前線に立つが、まだまだ志半ば。11月11日(金)東京・TDCホールで開催される『SHOOT BOXING WORLD TOURNAMENT S-cup2016』の大勝負でどのような戦いを見せてくれるのだろうか。

11月11日(金)『SHOOT BOXING WORLD TOURNAMENT S-cup 2016』TDCホール

https://shootboxing.org/tournament_schedule/12024

聞き手 : 高橋藍

Union朱里

SBミニマム級2位

1994年1月30日生まれ グラップリングシュートボクサーズ名古屋所属 SBミニマム級2位、WMCI-1 ASIA 51kg王者 身長153センチ/48キロ、 29戦18勝10敗 1引き分け





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