9.19 SHOOT BOXING 2016 act.4〜鈴木博昭インタビュー「絶対に取りこぼすことなくぶっ倒すことに意味がある」
——8月のKUNLUN FIGHT 49×REBELS.45での健太選手との一戦はキャリア初のドローに終わってしまいました。
「シュートボクシングではドローがありません。延長がない分戦いやすかったのですが、健太選手はどんどん圧力をかけて距離を潰してくるイメージがあったので消耗戦になって競り勝つのを想定していたら、意外と距離を取る戦い方をされてしまいました。自分の中で何度か切り崩そうとしたところで間合いを外されましたし、武道的なうまさもあり『あーうまいな』と思いながら試合をしていました」
——健太選手は長らくウェルター級のトップ戦線で活躍していますが、今までの相手とは違いましたか?
「そうですね。身体の強さよりもうまさを凄く感じました」
——今回はSBルールとは違うキックルールでしたが、その部分ではどうでしたか?
「そこはあんまり気にしていません。昔から僕はどの団体でもルールは特に問題にしないでやっているので、その時に来たオファーを受けています。レベルス特別ルールという話も聞いていたのですが、健太選手はヒジなし、僕は投げなしのルールになったので全部認められたら展開が変わっていたかもしれませんね」
——肉体美対決ということで試合前から注目も集めていました。
「そうやって注目されて鼓舞した分、ガンガンやり合おうと思っていたらなかなかそうならなかったので自分はまだまだですね」
——再戦したい相手ですか?
「縁があれば僕はいつでもやりたいと思います」
——前回の試合を踏まえて今回の試合に向けて練習で強化してきたことはありますか。
「キャリアを積んできた分、ハイレベルになろうと色んなテクニック、間合いの取り方、ペース配分などを考えていました。昔はどちらかというと、喧嘩の延長でペース配分をしていませんでした。そういううまさを求め始めてから逆に圧力が落ちています。技術は積み上げれば勝手に出るものだと思うので、これからは相手を仕留めにいくことを重点にしていこうと思います。そう思うことで気持ちの面がいい感じになっています。11月にS-cupがあります。そこに向けて普通に試合をする感覚で臨むと絶対に勝てないと思うので、どういう選手が出るかはわかりませんが、頂点を取るために今一度命を懸けていきたいと思います」
——今回の対戦相手はRIZINからの刺客ジョーイ・ラケットとなりましたが、情報は入手していますか?
「相手のことは配信されていたニュースで知ったぐらいです。今までにもそういうことは何度もあったので、特に問題にはしてません。よくお互いに『バチバチ打ち合いましょう』と言いますが、透かされることがあっても一方的にぶっ倒しにいけるような気持ちでいます」
——相手が外国人だと、日本人対決とは違う戦闘モードになったりしますか?
「海外の選手は身体が強いと思うので、そこを目指して僕は身体を作り上げてきました。どこの馬の骨かもわかりませんが、一生物としてどういう強さを持ってるんだろうという楽しみはありますね。戦績、年齢、国籍など色々とありますが、どこの誰であろうと強いやつは強いですからね」
——先ほどS-cupの話にもなりましたが、今回は前哨戦の意味合いにもなりそうですね。
「先を見ているから通過点とは思いませんが、そういう相手に対して絶対に取りこぼすことなくぶっ倒すことに意味があるのかなと。もう一度最高の覚悟を持って臨みます。やはりシュートボクシングという競技の花形はS-cupです。前回のS-cupの前にも言いましたが、この先戦えなくなってもいいぐらいの力で戦いたいと思います。そこまで覚悟を決めて鍛え上げれば、お客さんに届くものだと思います」
——RENA選手が男子選手の発奮を促すような発言をしていることに関しては、SBエースとして何か思うことはありますか?
「RENA選手の発言は個人的に思うことはないのですが(笑)、不甲斐ない試合が続いているのは自分が一番わかっているので自分のベストな状態を見せれば自ずと結果は付いてくると思っています。そしてやはり鈴木は凄かったと思われるように頑張りたいと思います」
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