4.13 それぞれのカラーを持った国内対抗戦がずらり!SBと交わることでどんな化学反応を起こすか?
4月13日(土)東京・後楽園ホールで開催される『SHOOT BOXING 2024 act.2』に向けた[特別コラム]を公開いたします。
SB・彪太朗VSKNOCKOUT・栗秋が火花、武田幸三&NJKFがSBに殴り込み、SB×GRACHANが交流強化
2025年の創立40周年に向けて、昨年11月の後楽園大会から、メモリアルイヤーに向けて本格的に歩み出したシュートボクシング(以下、SB)。その11月大会、そして2024年シリーズの開幕戦となった2月大会では世界各国から強豪選手がSBのリングに集結し、日本VS世界を通して「世界に発信するSB」がテーマの大会が続いた。
今大会でもSB世界スーパー・ウェルター級王者の海人が、自身が保持する世界王座をかけて元ONE Championshipムエタイ世界フェザー級王者ペットモラコット・ペッティンディーアカデミーとダイレクトリマッチで防衛戦を行うなどワールドワイドな試合が組まれている一方、日本国内に目を向けた「SBVS他団体」の魅力的なカードが並んでいる。
第7代SB日本フェザー級王者・山田彪太朗はKNOCKOUTフェザー級のトップファイター・栗秋祥梧と対戦する。山田が他団体の日本人と対戦するのは2022年12月のRISE両国大会での門口佳佑戦以来、約1年4カ月ぶり。門口には判定負けを喫した彪太朗だが、その後は川上叶を下してSB日本王座を戴冠すると、タイ人選手を相手に3戦3勝(2KO)と快進撃を続けている。
彪太朗にとっては門口戦の悔しさをバネにどれだけ強くなったかが試される一戦でもあり「念願のトップどころの日本人選手との対戦で、このカードが発表されての反響が大きかったので自分としては嬉しい。栗秋選手はKNOCK OUTでは龍聖選手に続くナンバー2の選手だと思うので、僕はSBのトップとしてしっかり勝たなければ話にならない。この試合は圧勝して僕の実力を証明したい」と久々の対抗戦に燃えている。
対する栗秋は過去に笠原弘希、植山征紀、内藤凌太に勝利しているSBキラーでもあり、公開練習ではシュートボクサーのお株を奪うチョークスリーパーも披露。「僕は当時現役チャンピオンだった植山選手を倒しているし、山田選手を倒せば2階級を制覇したことになる。それで過去に負けている一階級上のチャンピオンの笠原友希選手まで倒したら3階級制覇」と不敵に語っており、対抗戦らしい気持ちのこもったバチバチの試合になるだろう。
SBvsNJKFの図式になったのが内藤凌太VS山浦俊一の一戦だ。NJKF勢=山浦の参戦はSB協会・緒形健一代表も現役時代に拳を交えた元ラジャダムナンスタジアム・ウェルター級王者の武田幸三がNJKFの一員となり、大会(CHALLENGER)プロデューサーに就任したことがきっかけで実現した。
武田プロデューサーはNJKFのSB参戦にあたり「今回の殴り込みに真っ先に手を挙げてくれた山浦。SBのリングに上がらせていただくので、当たり前かもしれませんが、ルールも体重も全て受け入れます。全て受け入れた状態で潰しに行きます。選手時代にはアンディ・サワー選手、緒形代表とも戦わせていただきました。シュートボクサーのハートの強さは分かっております。こちらも覚悟を決めて乗り込ませていただきます」と“殴り込み”や“覚悟”という言葉を使い、NJKFとしてSBに宣戦布告している。
オープンフィンガーグローブ(OFG)マッチではMMA団体GRACHANとの対抗戦=坂本優起VS荒東”怪獣キラー”英貴・風間大輝VSロクク・ダリが決まった。以前よりGRACHANからはバンタム級王者(当時)中村謙作ら様々な選手がSBに参戦していたが、昨年からOFGマッチが導入されたことで交流を強化。
GRACHAN・岩﨑ヒロユキ代表は「このタイミングでSBさんがOFGマッチをやることに私も共感し、純粋にこの競技を広めるご協力ができないかなと。今後、可能であればGRACHAN内でもこの素晴らしい競技を展開していきたいですし、今回の対抗戦がその第一歩の対抗戦にもなると思います」と話しており、SBがMMA団体と絡むことはOFGマッチの可能性を広げることになるだろう。
SBが今まで以上に世界に発信していくためにも、日本国内での競争は必要だ。彪太朗VS栗秋のように対抗戦という図式で選手個人が火花を散らす場合もあれば、NJKF&武田プロデューサーのように団体として燃える場合もある。そしてSB×GRACHANは立ち技とMMAの技術交流としての側面も持つ。
一口に対抗戦と言っても、そこにはそれぞれのカラーがある。SBがそれぞれの対抗戦を通してどんな化学反応を起こすか、注目の4月大会だ。
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