2.8 山田虎矢太「川上選手は僕の光を消すのは難しい」
2025年2月8日(土)東京・後楽園ホールで開催される『SHOOT BOXING 2025 act.1』でSB日本フェザー級1位・川上叶(龍生塾)と対戦するSB日本スーパーバンタム級王者・山田虎矢太(シーザージム)。昨年3月にプロ初黒星を喫して以降、階級を上げ、森岡悠樹、内藤凌太といった試合をクリアーしたことで大きく成長できた1年だったという。そして、今回、兄・彪太朗が2度対戦した川上との対戦は、虎矢太にとって真価の問われる一戦となった。
――2024年はご自身にとってどういう1年でしたか。
虎矢太 2024年は大森隆之介戦でのプロ初黒星から始まって悔しいスタートでしたが、その経験を経て、オープンフィンガーグローブに挑戦したり、階級転向したりとチャレンジする1年になり、さらにレベルアップした姿を皆さんにお届けできたと思うので、自分の格闘家人生としては濃い1年だったと思います。
――初黒星からの再起戦となった6月に、1RTKOで下した森岡悠樹選手はその後、各団体のチャンピオンが集結したKICKBOXING JAPAN CUPで優勝したことで、さらにご自身の株も上がりましたね。
虎矢太 そうなんです(笑)。森岡選手とは試合以降にインスタグラムでDMで交流していて、森岡選手が優勝したのは僕自身嬉しいですし、そういった選手に僕がああいう勝ち方できたのは自信にもつながりましたね。自分が国内最強だと思っているんですけど、大森選手には負けちゃったので、今後、大森選手にやり返せるチャンスがあるならやり返して、さらにフェザー級でも国内最強を目指してやっていきたいと思います。
――階級を下げてでも大森選手にはやり返したいですか?
虎矢太 階級を下げる予定はないんですけど、次は大森選手が57.5kgでRISEで試合するので、もし、大森選手がこのまま57.5kgで試合をするんだったら、もちろんやり返したいです。
――一度敗れている相手にはトラウマがあるとよく聞くのですが、そこは大丈夫ですか?
虎矢太 ぶっ飛ばされて記憶がないので、大丈夫です(苦笑)。試合のことは何も覚えてないんですよ。
――そういう中で今回、川上叶選手との試合が決まりました。
虎矢太 前回12月のGROUND ZEROが終わって、次の相手は川上選手だと聞いて、モチベーションが上がるのと同時に、この短いスパンで川上選手をもっと対策を狙わないといけないなと不安にもなったんですけど、この試合で勝てば、この1年はいろいろ変わってくると思うので、必ず勝たなきゃいけない試合だなと思っています。
――彪太朗選手は川上選手とは2度対戦しているだけに、ご自身もいつかやるだろうなと意識していた相手でした?
虎矢太 そうですね。フェザー級に上げた時からSBのトップランカーたちの川上選手や魁斗選手、内藤凌太選手とは、いずれ拳を交えるだろうなと思っていました。
――以前、彪太朗選手が川上選手との試合が決まった時は一緒に対策を練っていたんですか?
虎矢太 僕が仮想川上選手となりサウスポーに変えてスパーリングもやっていたので、何年も前から川上選手のことを色々と対策を練っています。
――川上選手のことだったら、誰にも負けないぐらい?
虎矢太 そうですね。ご飯のときもトイレのときも髪を切ってるときも寝る前も川上選手の試合映像を見ていたので、対策はバッチリかなと思うぐらい、知り尽くしています。
――好きになっちゃうぐらい?
虎矢太 ちょっと半分片思いしちゃってるかもしれないです(笑)。
――川上選手は相手の光を消すタイプですけど、今まで対戦した相手はなぜ持ち味を消されて負けてきたと思いますか。
虎矢太 自分が打つ攻撃が当たらないとか、逆に自分が普段もらわない攻撃を当てにくるとか、自分のペースが乱されることでだんだん焦りが芽生え始めて、自分の良さが消されていくんじゃないかなと思います。川上選手は距離感とか自分のペースに持っていく力はある選手だと思うんですけど、そういったものを全部ぶち壊す力が僕にはあると思います。今回は、相手の力を消す川上選手の力を消す破壊力をお届けできればいいかなと。なので、川上選手は僕の光を消すのは難しいです。
――その川上選手の光を消すためにどう攻めますか。
虎矢太 川上選手のペースに飲まれないように、僕は1Rからガンガン攻めますし、3R通してペースを握らせないので、KO決着で終わるんじゃないかなと思います。
――川上選手は昨年は1試合だけでしたが、ご自身は場数を踏んできたということでそこでも差はできたと思いますか?
虎矢太 そうですね。いくらスパーで実戦練習したと言っても、試合でしたか経験できないものがあり、川上選手が昨年1試合なのに対して自分は4試合経験しているので、そういった経験の差が出てくると思います。
――今回勝って、2025年はどういう1年にしたいですか。
虎矢太 シリーズ開幕戦でフェザー級1位の川上選手と試合できることになったので、必ず倒すことで国内のフェザー級戦線で自分の評価が上がると思いますし、また他団体の強い選手とやるチャンスが増えてくると思います。今年はフェザー級で自分が一番になれる年にしたいなと。
――すでに他団体で意識している選手はいますか。
虎矢太 今は川上選手に勝つことを第一として考えています。それ以降は、魁斗選手もそうですし、RISEだと門口佳佑選手はやりたい選手の一人です。
――門口選手との対戦となると、彪太朗選手へのリベンジも兼ねて?
虎矢太 兄自身が門口選手にはやり返すとは思いますが、自分自身、イチ格闘家として強い選手とやりたいというのはあるので、そういった選手をどんどん倒していきたいと考えています。
――普段出稽古などで一緒に練習しているRISEフェザー級王者の安本晴翔選手はあまり意識してないですか?
虎矢太 もちろんいずれはやりたいと思っていますが、まずは安本選手の下に並んでいる選手がずらっと並んでいるので、そいつらを軒並みに倒していきたいと考えています。
――今大会では、彪太朗選手がメインイベントに抜擢されました。ご自身は2023年2月大会でメインを任されていますが、今振り返るとプレッシャーはかなり感じました?
虎矢太 あの時はメインイベントかつ植山選手とSB日本スーパーバンタム級タイトルマッチだったので、いつもの試合と全く違う雰囲気を感じましたね。メインイベントはその大会を締め括らないといけない大きな仕事がありますが、そういうものを乗り越えていく選手にならないといけないなと思っているので、彪太朗はそれも含めてひっくるめて楽しんでもらえたらいいかなと思います。
――ご自身はメインで5RKO勝ちという衝撃的な結末でしたが、あの衝撃を超える試合を期待しますか。
虎矢太 そうですね。難しいと思いますが(苦笑)、そういう試合をしてもらえたらいいですね。
――ちなみに山田ツインズで同じ興行に一緒に出ると、周りの反応はどうですか。
虎矢太 山田ツインズ2人揃った試合が見たいというお客様が多いんです。共通の知り合いが多く、彪太朗がお客様へのチケット郵送や手配を真面目にやってくれるんで助かっています(笑)。僕なりにやっているつもりはいるんですけど、彪太朗が早めにやってくれるので任せています。
――最後に試合を楽しみにしているファンにメッセージをお願いします。
虎矢太 今回、川上選手が相手で必ずレベルの高い熱い試合になると思うので、皆さん目を離さず、注目してほしいと思います。応援よろしくお願いします!