SHOOT BOXING2011 act.2 -SB168-
2011年4月23日(土)後楽園ホール
4月23日、都内・後楽園ホールにて『SHOOT BOXING 2011 act.2』が開催された。この大会は震災チャリティーイベントとして行なわれ、会場では売り上げのすべてが義捐金として寄付されるグッズ販売が実施、リング上では選手サイン入りグローブのチャリティーオークションも。
メインイベントでは、アンディ・サワーvs佐藤嘉洋の世界トップファイター対決が実現。サワーがパンチ、佐藤がヒザを積極的に繰り出す激しい展開の中、サワーが2Rに左ハイキックをヒットさせ、そこから猛ラッシュ。この攻撃でポイントを奪取し、判定3-0で勝利を収めた。
今大会で復帰戦に臨む予定だったRENAは、対戦相手の欠場によってエキシビジョンマッチに。ただしその相手は女子キック界の頂点に君臨する神村エリカ。エキシビジョンながら女子格闘技の頂上対決が実現するとあって、ファンの注目度はむしろ上がったと言っていい。
ゴングが鳴ると、両者は試合さながらの激しい攻防を展開。RENAが右ストレートをねじ込めば神村も左フックを返し、なんとRENAがダウンする場面も。勝敗はつかなかったものの、RENAの劣勢で終わったエキシビジョン。新たなライバルの出現によってRENAが今後どのような成長を遂げるか、そして両者の試合での対戦にも注目したい。
また、今大会では日本スーパーウェルター級王者の梅野孝明が負傷による長期欠場が原因でタイトルを返上している。「しっかり治してやり直したい。このベルトはまた僕が巻きます」と語った梅野。この階級では鈴木悟が連続KO勝ちを収めており、新王者争いが過熱することになりそうだ。
サワーのコメント
「佐藤が前よりもアグレッシブなので驚いたよ。でも2Rにダメージを与えて勝つことができた。チャリティーマッチとして、やるべきとはできたと思う。(次の試合は)ブラジルやフランスなど、たくさんのオファーがあるけど、まだ決まってない。もちろん日本でも試合がしたいね。今年は特にSBでの試合がしたいんだ。今回の地震のことはショックだったし、日本に来て街の風景がいつもと違うことに驚いた。でも、だからこそ日本で試合をして、勝つことに意味があったと思う」
佐藤のコメント
「悔しいですね。でも前回のK-1ルールでの対戦よりはやりやすかったです。久しぶりに組みヒザの練習をして、楽しく感じました。次もムエタイルールとか、組みヒザありの試合をやってみたいです。次の試合はまだ未定です。ショータイムが延期になったので。主戦場はK-1なのでK-1の復帰を待っています。それまでは違うリングで闘えばいいんじゃないですかね」
シーザー武志会長の大会総括
「前半はちょっとよくなかったけど、後半は盛り返したね。最後、アンディと佐藤くんがしめてくれた。リングに目がクギ付けになるような試合でした。アンディが日本のため、SBのために試合をしにきてくれた。その気持ちが嬉しいね。あらためて、彼は家族なんだなと思いました。
神村選手はいい面構えをしてますね。ファンになりましたよ。RENAはもっと気合い入れていかなきゃいけなかったね。調子に乗っていた部分がある。二人の試合はファンも見たいだろうし、僕も見たい。ただ、RENAがもっとしっかり練習しないと早い決着になってしまいますよ」
第10試合
エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
アンディ・サワー
vs
佐藤 嘉洋
3R判定3-0
1R、積極的に前に出てヒザを放っていく佐藤。サワーは右フック、左ボディとパンチを繰り出していく。1分過ぎにはサワーの左ボディがドスンという音を立てる。さらにワンツーを入れるサワーに、佐藤はバックキックからのパンチを見せる。2分過ぎにはサワーの左アッパーがヒット。だが佐藤もすかさずヒザを入れる。終了間際にもサワーはアッパーからフック。佐藤も首相撲からのヒザ。 2R、サワーはいきなり左フック。佐藤は組んでヒザ。テンカオを出す佐藤に、サワーはパンチで畳みかける。佐藤はっパンチからロー。だが、サワーは高速コンビネーションで反撃。右ローから左フックを見せるサワー。佐藤はジャブからテンカオ。中盤にはサワーのパンチで佐藤は鼻血。ロープ際ではロングフックをヒットするサワー。終盤は打ち合いとなり、サワーの左フックで佐藤が腰を落としかける場面もあったが、佐藤が反撃を見せると場内は大歓声。 3Rはゴング直後から両者ともに激しくパンチを出し合う。サワーの右ストレートに、佐藤は左右フックからヒザ。サワーは前進してきた佐藤に右フック。佐藤はテンカオ。ラスト1分、佐藤はヒザで出る。サワーの左フックにもヒザを返す佐藤。サワーが左フックを出したところで試合終了のゴングが鳴ると、客席からは大きな拍手が起きた。判定は3-0でサワーが勝利。歴史に残る大激戦はサワーが勝利を得た。
第9試合
エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
鈴木 博昭
vs
キム・ウーフ
3R判定3-0
キムは足にワセリンを塗っていたため、試合前に減点1が宣せられる。 1R、パワフルなパンチを見せるキムに、鈴木は左ハイなど蹴りを交えて対応。さらに左ローで快音を響かせる。キムのローブローで一時中断の後、鈴木は投げを狙うがキムは投げさせない。終盤、投げを嫌ったキムが距離を取ったところを見逃さず、下げていた頭を蹴り上げる鈴木。 2R、パンチから右ローで攻めるキムに、左ハイをかすらせた鈴木は一気に詰めてパンチを畳みかける。ロープを背負うキムに、鈴木はバックハイをみせてからパンチ。さらに左右フックを入れる。終盤にも、ダメージの見えるキムに左右パンチ、左フック、右ハイ、パンチ連打で猛攻。 3R、序盤からキムをコーナーに詰めると再度バックハイを見せる。さらにバックキックを腹にぶち込む鈴木。なおも右ロー、左フックと攻め、パンチでも畳みかけるが、キムは粘ってパンチで反撃。終了間際には打ち合いを展開し、ゴング。キムの粘り強さにKOこそならなかったが、鈴木が圧倒しての判定勝利を挙げた。
第8試合
エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
鈴木 悟
vs
嶋田 昌洋
TKO 1R2:42
入場から場内を沸かせまくった鈴木は、1R序盤から左フック、左ボディで圧倒。さらに嶋田が頭を下げたところをフロントチョークに捕らえ、キャッチポイント1を奪取。さらに猛攻を加えるが、嶋田も右フックをヒット。だが鈴木はなおも前に出て、右ストレートでダウンを奪う。続けて右で2度目のダウンを奪うと、セコンドがタオル投入。鈴木が貫禄の1RKO勝利を飾った。
第7試合
スペシャルエキシビジョンマッチ
3分1R
RENA
vs
神村 エリカ
勝敗なし
RENAの対戦相手が来日せず欠場となったことで、急きょ夢の顔合わせが実現。RENAは前蹴りから右フックを入れると、投げにトライ。神村は組むと崩しにかかる。中盤にもRENAは右フックをヒット。しかし直後、神村が左フックでダウンを奪う。神村はなおも左右フックでRENAの腰を落とさせる。RENAがバックブローを出したところでゴング。ほとんど本戦のエキシビションは両者の笑顔で幕となった。
第6試合
エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
石川 剛司
vs
遠藤 信玄
KO 2R2:21
1R、左ミドル、前蹴り、ジャブで距離を取る遠藤。石川は切り込もうとするがなかなか入れない。中盤、遠藤のジャブで石川が右目上をカット。終盤、石川はパンチで入るが遠藤は逆に投げにトライ。2R序盤、一気に詰めた石川は右ストレート、左フックをヒット。さらに組んだ体勢から石川が巻き投げに成功、シュートポイント1を奪取。2分前後には右フックを2発ヒットすると、一度は必死に石川にしがみついた遠藤だったがダメージは深く、崩れるようにダウンすると立ち上がれず、レフェリーがストップ。石川が鮮やかに勝利を奪ってみせた。
第5試合
エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
高橋 藍
vs
藤野 恵実
TKO 1R1:17
1R、フットワークを使ってパンチを出してくる藤野に対し、高橋は冷静に応戦。右ストレートで前に出、さらにコーナーに詰めて右ストレートをヒットすると藤野は左目を大きく腫らす。これを見たセコンドがタオルを投入し、高橋が1RKOで快勝してみせた。
第4試合
エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
崎村 暁東
vs
高嶋 龍弘
3R判定3-0
1R、崎村はパンチからバックを取ってバックドロップで投げ、シュートポイント2を奪取。2R、高嶋はローとパンチのコンビネーションで前進して果敢に攻めるが、崎村は押されつつも要所で投げを狙ってくる。3Rもパンチで出る高嶋だが、崎村は中盤にヒザ連打を見せるなどペースを明け渡さず、崎村が判定勝利。
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