シュートボクシング
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6.20 海人「確実に圧倒する試合になります」

6月20日(日)東京・後楽園ホールにて開催されるシリーズ第三戦『SHOOT BOXING 2021 act.3』のメインイベントで第3代ZSTライト級王者・小金翔(フリー)と対戦するS-cup2018世界王者・海人(TEAM F.O.D)。

前戦となった4月のモハン・ドラゴン戦ではダウンを奪った末に圧勝した海人。コロナ禍で外国人選手を呼べない状況が続き、国内での対戦相手選びが難航する中、ZST現役王者が海人への挑戦に名乗りを上げた。得意とするヒジ打ちありルールで海人はどのような戦いを見せるか。

なお、これまでの大会と同じく、会場に来られないファンのために今大会の模様を「ローチケ LIVE STREAMING」にて有料配信することが決定した。シュートボクサーたちの熱い戦いをぜひご覧ください。下記ページよるご購入いただけます。※申込時にZAIKOアカウントの登録が必要となります。

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――まずは前回のモハン・ドラゴン戦から振り返っていただきたいと思います。3Rにダウンを奪っての完勝でした。
海人 倒し切れなかったことが一番大きな反省点になります。倒し切れなかったのは、モハン選手が打たれ強かったという一言に尽きます。自分のパンチも蹴りも、いつも倒している感覚のものを出せていたのですが、それでも倒れませんでした。

――確かにいい攻撃は入ってましたが、全く倒れることすら想像できないタフネスさは伝わってきました。モハン戦ではどのような作戦だったのでしょう。
海人 モハン選手は大振りのパンチを出すのが魅力的な選手なので、僕はそれに対して正確で速いパンチを打ち返していくことですね。自分のパンチの技術の方が上やぞ、というのを見せたかった試合でもありました。

――ディフェンスに長けた海人選手でさえ、何発かモハン選手のパンチを被弾する場面もありましたが、モハン選手の大振りなパンチはなぜ当たるのでしょう。疑問に思うファンも多いかと思います。
海人 確かに大振りなだけにスピードは遅く、見ていても避けれそうな感じはすると思うのですが、当てるタイミングを熟知していることもそうですし、リーチが長いので大振りで打っている分、思ったよりも届いてくるんです。それで結構もらってしまいます。その伸びは自分の予想以上だったので、それにはビックリしましたね。あと、パンチ力もあの階級の選手では、今まで対戦した中でも一番重くて痛かったと思います。

――モハン戦を経て今の練習ではどういうことを強化していますか?
海人 その試合では倒せなかったことが一番ダメだなところで課題点でもありました。自分はもっとレベルの高い世界の選手とやっていきたいと思っているので、今はどの攻撃でも倒すことを意識して準備しています。

――今回の相手はMMAファイターとなりましたが、これまでに石原夜叉坊選手(2014年11月30日)、土屋大喜選手(2015年8月22日)、ルクク・ダリ選手(2020年8月10日)とやってきて(いずれも海人が勝利)、今回が4戦目になります。小金翔選手の印象を教えて下さい。
海人 小金選手の試合映像は何試合か見ました。夜叉坊選手、ダリ選手とキックボクサーとは全然軌道の違うパンチを打っていたのですが、小金選手に関してはMMAの選手ならではの大振りな攻撃があまりなく、真っすぐな攻撃を的確に出しているので結構立ちの展開もできるなという印象を受けました。

――70kg級以上の選手だとなかなか海人選手とヒジ打ちルールをやる選手がいないと聞きます。SBではヒジ打ちあり・なしを選べる中で、小金選手はあえてヒジ打ちを選んだそうです。2020年2月のピンペット戦以来のヒジ打ちありルールとなり、練習でヒジ打ちを取り入れて感覚はどうでしょう。
海人 練習していてもヒジ打ちありの練習が楽しすぎて、やはりヒジが打てるのはええな、としみじみと感じています。久々のヒジありなので、斬りたい気持ちもありますし、他の打撃でも圧倒したいと思っていて、小金選手が今までに受けたことのないようなヒジや打撃を打っていきたいと思っています。

――海人選手のファイトスタイルの特徴としてはキックボクサーにはキックボクシングのルールでの戦いを貫き、SBルールで認められている投げ技や立ち関節技はあまり使っていません。今回MMAファイターが相手ということで、今回はそれらの技が見られることもあるのでしょうか。
海人 そうですね。キックボクサーにはキックボクシングで、ムエタイにはムエタイで戦ってきたので、投げられるチャンスがあれば投げたら面白いかなと思うのですが、逆に相手に何もさせず打撃だけで圧倒するのも面白いのかなと思います。

――ということは、イメージとしては短期決着になると?
海人 僕としてはすぐに終わらせにいこうと思っているので、早く試合が終わると思います。

――それぐらいレベルの差のある相手だということでしょうか?
海人 そうですね。今回は圧倒的に終わるので見ていて下さい。

――今回の試合テーマもそうですか?
海人 そうですね。確実に圧倒することをテーマにしていて、確実に圧倒する試合になります。

――今回の試合に向けてMMAの選手と練習もしていますか?
海人 そういうことも考えているのですが、コロナの影響もあってあまり出稽古に行けていません。でもいつも練習させてもらっているヘビー級のYABUさんがMMAの試合経験があるのでそういう組みの展開の練習をしてもらっています。練習ではそういうYABUさんのような自分より体重の重い方に真正面からぶつかっていくので、当たり負けしない自信は付いています。

――相手はZSTの現チャンピオンです。団体の看板を背負った戦いという意識はありますか?
海人 そうですね。向こうは他の団体に乗り込んでくる形になります。その団体の代表選手が自分のところのルールで負けるようなことになれば、カッコ悪い。他団体のチャンピオンを受け入れたからにはしっかりと決着付けたいと思います。

――モハン戦では68.0kg契約でしたが、今回は71.0kg契約となりました。3kg重い契約体重での試合になり、身体の動きはどうでしょう。
海人 今回の契約体重は通常体重とほとんど変わらないので、普段通りのベストな状態で試合に臨めると思います。本当は昨年8月にルクク・ダリ選手と73.0kg契約でやって体重差を感じ70.0kg以上でこれからやることはないなと思っていたのですが、コロナで海外から選手を呼ぶこともできず日本人では相手が見つからない状態の中、71.0kg契約でも受けてくれたのが小金選手だけだったのでその体重でもやろうと思いました。

――体重が増えている分、攻撃力が上がったりとか変化は感じますか?
海人 やはりそれはあると思います。普段は70.0kgでやっていて、たった1kgの増量であっても重みや身体のぶつかった感覚が全然違ってくると思います。

――ご自身の最近のSNSではオープンフィンガーグローブ(以下OFG)を着用してサンドバッグにタックルしてパウンドを落とす動画が流れてましたが、あれはどういう意味があるのでしょう? まさかのMMA挑戦も視野に?
海人 あはは! 僕はMMAはやれないですね。いつも体幹を鍛えるためにサンドバッグを持ち上げて投げたりしているんです。1年前に、スポンサード契約しているアディダスさんからOFGをいただいたんです。ナックルを当てる練習用にOFGを使っているのですが、サンドバッグを投げているうちに気持ちが乗ってしまってあんな感じで遊びでパウンドを打ち込んだだけなんです(笑)。

――ちなみにRISEではOFG着用の試合も導入していますが、興味はありますか?
海人 対戦相手によりますね。自分がやりたい相手でその選手がOFG着用希望ということであれば全然やります。でも、いざはめて試合するとなるとKO率は高くなるかもしれませんが、ケガも多くなりますよね。出稽古先の山口道場の山口兄弟が前回のRISEではOFGで試合をして弟の侑馬君がかなりケガしていたのを見て、OFGでの試合が危ないものだというのを改めて思いました。

――その試合では選手がパンチを当てることに集中してしまい、パンチ主体の攻防となりましたが、もしご自身もやればそういう展開になりそうですか?
海人 OFGで殴ってみたいという好奇心でパンチでもいきますが、蹴りを使わないと絶対にパンチは当たらないので僕は散らして殴っていくのかなと思います。もしシュートボクシング(以下SB)でOFGが導入されることになれば、それこそ立ち関節技や投げ技はしやすくなるので、面白い展開にはなりそうですよね。

――まだまだコロナが落ち着かない状況が続き、自身が思い描いていた世界の70kgの選手と戦っていくことは難しい状況ですが、具体的に今年考えていることはありますか?
海人 今はコロナが落ち着く様子もなく、ダラダラとこのまま日本人選手とやっていくことは自分が望んでいるものではありません。もちろんSB協会と話し合ってですが、海外の選手とどんどんやっていきたい中でそれが日本で実現できないというのであれば、海外に行ってでも試合をしたいと思っています。まずは目の前の一戦ですね。今回はシュートボクシングのリングでシュートボクサーがMMAのチャンピオンを圧倒する姿を皆さんにお見せします!

▼メインイベント(第7試合) 71.0kg契約 エキスパートクラス特別ルール 3分3R延長無制限R ※ヒジ打ちあり
海人(TEAM F.O.D/S-cup2018世界王者)
vs
小金翔(フリー/第3代ZSTライト級王者)

大会概要はこちら
https://shootboxing.org/fight/24011/


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