SHOOT BOXING 25TH ANNIVERSARY SERIES第2戦 『維新-ISHIN-其の弐』
2010年4月11日(日)後楽園ホール
第11試合
エキスパートクラスルール 3分5R無制限延長R
梅野 孝明
vs
ボーウィー・ソーウドムソン
TKO 2R2:54
1R、梅野のジャブにボーウィーは強烈な左フック。さらにジャブ、左右の連打で前進するボーウィー。梅野は大振りの右フックを見せた後、右アッパーでダウンを奪う再開直後、今度はボーウィーが右フックでダウンを奪い返す。そこから日の出るような殴り合いに突入し、お互いにフルパワーのパンチを入れ合う。左フックからロープに追い込むボーウィーだが、梅野もしのぐ。ボーウィーのフックに鼻血を出しながらも、梅野は豪快なフックを入れてボーウィーの動きを止める。だがボーウィーもアッパー、フックを返し、ゴング。2R、梅野のアッパーにボーウィーもアッパーをお返し。そこから猛攻を見せるボーウィー。左右フックに左右ボディ。梅野は右目尻をカット。なおも攻めるボーウィーに梅野もパンチを返すが、ここで梅野にドクターチェックが入る。再開されると、梅野の右ストレートがヒット。右フックで追い打ちをかける梅野だが、ボーウィーもパンチを返す。またも乱打戦の中、左フックから右フックでボーウィーの動きが止まる。もたれかかるように組んでくるボーウィーを梅野は投げ、シュートポイント1を奪取。さらに梅野は右ストレートでダウンを奪う。ここぞと攻め込む梅野だが、ボーウィーは左フックをヒット。これでヒザを突きかけた梅野に、ボーウィーはだめ押しのヒザ蹴り。ダウンした梅野は立ち上がるが、レフェリーが続行は無理と判断、試合をストップした。まれに見る激闘を制したボーウィーは勝利後、歓喜を爆発させたが、最後まで精一杯闘って散った梅野にも場内から大きな拍手が送られた。
第10試合
エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
宍戸 大樹
vs
鈴木 悟
TKO 2R1:39
開始直後、宍戸はいきなり胴回し回転蹴り。前足へのインロー、左ミドルを繰り出す宍戸に、鈴木はガードを固めて前進、ワンツーを放ってくる。宍戸は右ローから右ハイ、左ミドルからジャブ連打とつなぐ。鈴木は左フックから左ボディ、投げで宍戸を攻め立てる。さらに河津掛けの体勢から鈴木が後ろに投げ、シュートポイント2を奪取。サイドキックを出す宍戸に、鈴木は右ロー、ワンツー。2R、宍戸はローから右ハイ。鈴木は飛び込んで左ボディ、右ロー。宍戸はローから回転して右ミドルにつなぐ。鈴木は左ボディから左フック。パンチの打ち合いから、宍戸は左ミドル。さらに鈴木の首を取ってフロントチョークに。キャッチコールが入った後、技は解けたが鈴木がすぐには立ち上がれなかったため、レフェリーは試合をストップ。鈴木は若干、抗議の姿勢を見せたもののすぐに受け入れ、リング中央でともに礼。宍戸がピンチも味わいながら、シュートボクサーらしい勝ちっぷりを見せた。
第9試合
エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
及川 知浩
vs
パジョンスック・ポー.プラムック
3R判定3-0
及川の右ローに、パジョンスックは左ミドルを返していく。及川も左ミドルハイ。及川のミドルをキャッチしたパジョンスックはハイ。さらにパジョンスックは左右フックから左ハイへ素早くつなぐ。左フックをかぶせるパジョンスックに、及川はジャブローのコンビネーション。パジョンスックは左フックから左ミドル。ラスト10秒、及川は右ストレートをヒット。終了間際、バッティングで及川は左側頭部を気にする動作。2R、パジョンスックは左ミドル連発。さらに放ったローがローブローとなり、及川はしばらく起き上がれないほどの大ダメージ。パジョンスックにはイエローカードが提示される。及川が回復して再開されると、及川は右ミドル。パジョンスックは組んでヒザ。パジョンスックは右ストレートでコーナーに追い込む。及川はヒザから組んで背負い投げでシュートポイント1を奪取。パジョンスックはバックを取ると後ろから左ハイ。終盤には頭を下げて突っ込むパジョンスックがまたバッティングで注意を受ける。パジョンスックはバックから投げようとするが、及川は阻止。及川が左フックを当ててゴング。3R、パジョンスックは強烈な右ミドルハイ。さらにパンチで猛攻に出るが、及川は抱え上げて投げに行く。パジョンスックは右ローからパンチ、ヒザ。及川も右ストレートを返していく。パジョンスックは右ストレート、組んでヒザ。パジョンスックの右ミドルに、及川は右ローを返す。パンチを繰り出すパジョンスックに及川は右ハイ。組んだ際、パジョンスックが反則のヒジを入れてイエローカード。ラスト30秒から及川は右ハイ。ゴングと同時にタックルから投げるがこれは時間外。判定は及川が取り、最強の外敵に対して王者の意地を見せつける結果となった。
第8試合
エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
金井 健治
vs
イ・スファン
TKO 1R2:05
1R、打ち下ろすような左フック、左ミドルを繰り出すスファン。左ストレートから左ミドルへとつないでいく。金井がインローから入ろうとしたところへ、カウンターの左ストレートが一閃。金井はダウンを奪われる。その後も左で目尻から出血した金井に、スファンはまた左ストレートでダウンを奪うと、最後は右フックで試合を決めた。SB初参戦のスファンが長身とリーチを生かしたパワフルな攻撃で衝撃の勝利を飾った一戦だった。
第7試合
レディースクラスルール 2分3R延長2R
渡辺 久江
vs
井川 恵
TKO 3R1:25
右ローを出す渡辺に、井川はパンチで前進。突っ込んできた井川を捕らえた渡辺はヒザを繰り出す。2R、渡辺は前蹴りを出し、前進してきた井川に右ハイ。ローからフェイントをかける渡辺が前進すると、井川は組んでヒザ。距離を取る井川に渡辺は前蹴りから右ハイ。終盤には渡辺の右ストレートで井川が腰を落としたのを見るや、すかさず渡辺はパンチのコンビネーションから右ハイにつなぐ。3R、渡辺は右ローを連打。井川のワンツーに「来い」という仕草をすると、前蹴りで突き放す。井川は右ミドル。渡辺の前進に、右ストレートを返す井川。渡辺は井川を追い回すと、左右フック連打でダウンを奪う。さらに突進して左フックを入れたところで、レフェリーがストップ。渡辺が復帰戦を予告通りのKO勝利で飾った。マイクを取った渡辺は涙ながらに試合への恐怖を告白した後、今回流れたRENA戦での激闘を誓った。
第6試合
エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
鈴木 博昭
vs
歌川 暁文
3R判定3-0
開始早々、左ミドルをヒットさせる歌川。連続で当てていく歌川に、鈴木は左右フック。鈴木はさらに突っ込んでヒザ。組むと、しゃにむに投げを狙っていく。歌川はガードを固めてパンチを出していく。離れると左ミドルを当てるが、鈴木はパンチを返す。歌川は左アッパー、左ミドル。鈴木の投げ狙いは体を入れ替えて封じる。鈴木は前進するとアッパーからパンチ連打。距離を取って右ハイをアゴにヒット。2Rもスタートは歌川の左ミドル。鈴木は突っ込んでパンチ。鈴木は右ハイ、左ローから歌川のパンチ、右ミドルを受けながらも右ストレート、左フック。中盤過ぎに組んだところで歌川のヒザがローブローとなり、中断。鈴木は前蹴りから右ストレートにつなぐ。歌川は右アッパー、右ミドル。鈴木はパワフルな左フックを返す。組んでヒザを出す歌川を突き放す。3Rは歌川が間合いを詰めてパンチ、ローを出すために接近戦中心に。歌川のパンチに鈴木の勢いが削がれたかに見えたが、鈴木は左フックをヒット。ブレイク後のスキを突いて右ハイもヒットさせる。互いに出血しながらの消耗戦となったが、ラスト30秒の打ち合いではやはり鈴木がパンチを当てていく。最後は鈴木の首を取った歌川がDDT気味に倒れ込んでゴング。判定はパンチに優った鈴木が取り、先輩・歌川を返り討ちにした。
第5試合
SB日本スーパーバンタム級タイトル挑戦者決定トーナメント1回戦
エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
藤本 昌大
vs
日下部 龍也
延長1R判定3-0
序盤から左ハイで快音を響かせる日下部はパンチのコンビネーションからロー。藤本も右ローを返す。日下部は前蹴りで距離をコントロールしつつ、素早く入っては奥足へロー、前足へインロー。藤本はジャブから右ミドル。さらに右ボディストレートから左へ連係。右ローもヒットさせる。バックに回った藤本が投げを狙おうとしたところでゴング。2R、開始早々日下部のローがローブローに。再開後、回転の速いパンチで出入りする日下部を、藤本はフロントチョークに捕らえキャッチポイント1を奪取。ブレイク後、日下部はヒザを2発ヒット。さらに藤本のローがローブローに。再開後は蹴り足を取られたままの日下部がバックブローを繰り出す。終盤には打ち合いになり、日下部は左ボディを2発、さらに左ミドルで腹を集中攻撃。3R、日下部は序盤から左右ボディフック、ヒザで腹への攻撃を継続。藤本はコンビネーションから右ローをヒットさせるが、日下部はカウンターのテンカオ。入り際に顔面へのヒザも入れ、右ストレートもヒット。さらに顔面へのヒザで藤本の動きを止め、右ストレート、跳びヒザと攻め続ける。逆転の投げを狙う藤本だが日下部はこれも押しつぶし、ゴング。判定は2者がドローで延長戦に突入となった。4R、日下部は早々に顔面への前蹴り。さらにパンチからもう一発。藤本もパンチの手数を増して投げにつなげようとするが、日下部は投げさせない。日下部は右アッパーからコーナーで連打。接近戦では左フックをヒット。パンチからヒザを入れ、鋭いパンチを繰り出し続ける。終了間際の乱打戦では右ストレート、飛びヒザをヒットさせた日下部が延長判定をものにし、激戦を制して準決勝進出を決めた。
第4試合
SB日本スーパーバンタム級タイトル挑戦者決定トーナメント1回戦
エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
高嶋 龍弘
vs
尹戸 雅教
3R判定3-0
高嶋は計量クリアできず、減点2及びグローブハンデ・スタート、さらに勝ってもトーナメント準決勝には進出できないという措置が取られた。アナウンスとともに深々と頭を下げた高嶋に、尹戸は早々から右ローを連発。さらに高嶋がローから突っ込んできたところをフロントチョークに捕らえるが、キャッチには至らず。細かく上下に打ち分ける高嶋に対し、尹戸は大きめのフックも交えて緩急のついた攻撃。2R、ローの打ち合いから尹戸は組み付くが、高嶋は投げさせない。高嶋は右ボディから右フックへとつなぐ。終盤にはヒザに来た高嶋に尹戸が左フックを合わせる。さらに終了15秒前には高嶋のローがローブローとなり、中断。3R、開始早々に尹戸がフロントチョークの体勢に入るがキャッチには至らず。高嶋は右ミドルをヒットさせるが、尹戸はその足を掴んで引き倒す。苦しげな表情を見せる尹戸に対し、高嶋は右ハイ、右ミドル。ゴング間際に高嶋が右フックをヒットさせて終了。判定は減点分がそのまま響いて尹戸が勝利。尹戸が準決勝に進出した。
第3試合
SB日本スーパーバンタム級タイトル挑戦者決定トーナメント1回戦
エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
伏見 和之
vs
メリー酒井
3R判定3-0
開始から右ローを繰り出す伏見に、酒井は左右パンチからローのコンビネーション。伏見が右ストレートを連続ヒットさせると、酒井もパンチを返していく。酒井はコーナーに詰めるが、その蹴り足を取った伏見は右フックでダウンを奪う。ここから伏見の攻撃ピッチは上がり、左右パンチ、左ハイ。酒井もパンチのコンビネーションを返していく。2R、伏見は左インロー、ジャブ、右ロー。さらに左ハイを連発。酒井はひるまず右ストレートから前進。伏見は左フックからヒザ。右フックからも素早くヒザにつないでいく。酒井の手数は止まらないが、伏見は要所でカウンターのフックを返す。3R、開始早々の酒井の右ローがローブローとなり、中断。再開後、伏見は打ち合いの中で左フックから右ストレート。前進してくる酒井の腹に左ミドルもぶち込む。ラスト1分を切っても伏見は左フック、右ストレート、右ハイをヒット。ダウンを取り主導権も握り続けた伏見が1回戦突破に成功した。
第2試合
SB日本スーパーバンタム級タイトル挑戦者決定トーナメント1回戦
エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
元貴
vs
村田 大輔
3R判定3-0
開始早々、飛び込んでのパンチを繰り出す村田。元貴も速いパンチからテンカオを返していく。ローからのコンビネーションで圧力をかけていく元貴。先手を取る元貴は右ストレート。村田のハイはスウェーでかわしていく。終盤には右ローを連打。2Rも元貴はプレッシャーをかけていくが、村田は顔面への前蹴りを繰り出す。1分過ぎには高速コンビネーション連打で客席を沸かせる元貴。村田もコンビネーションを返す。2分過ぎには元貴が右アッパー。3Rも元貴がコンビネーションとヒザで先手。後退を余儀なくされる村田は前蹴り、パンチで突破口を見出したいが、元貴のペースは変わらず。ラスト30秒を切ってからはますます村田のコンビネーションが冴え、右ミドル、右フックもクリーンヒット。終始ペースを握り続けた元貴が判定勝ちを収め、トーナメント準決勝に駒を進めた。
第1試合
エキスパートクラス特別ルール 3分3R無制限延長R
菅原 悠次
vs
池上 考二
3R判定3-0
「ガミガミ池上」から本名に戻して出場の池上に対し、1R、菅原はパンチ・ローのコンビネーションから首投げで早くもシュートポイント1を奪取。左フックをヒットさせてからパンチを集中させてダウンも奪う。その後も首投げに捕らえジャブ、ヒザ蹴りと攻め立てる。終盤、池上はパンチからローをヒット。2R、左ミドル、前蹴りを繰り出して前進する池上に、やや下がり気味の菅原。だが中盤からは右ミドルで前に。終盤、池上はヒザ蹴りで菅原の動きを止める。3R、池上は序盤から右ストレートをヒットさせるが、菅原はロープ際の左フックでダウンを奪う。中盤過ぎにも菅原は左からラッシュ。2分過ぎ、後がない池上はテンカオからパンチで前進。終了間際まで左ハイ、パンチ連打で攻め続けるも、ゴング直前には菅原も左フックを返す。2度のダウンとシュートポイントを奪った16歳の菅原が判定勝利を収めた。